ヤマト運輸、スマホで発送手続きを完結 1件につき200円の割引も 「送る」サービス強化へ:クロネコメンバーズ向けに
ヤマト運輸がスマホで発送手続きを完結できるサービスを開始。9月3日から。クロネコメンバーズの会員が対象だが、一部サービスは非会員でも受けられる。これを機に「送る」サービスの充実を図る。
ヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸が9月3日から、個人向け会員制サービス「クロネコメンバーズ」の会員向けに、発送に必要な手続きをスマートフォンで完結できるサービスを開始した。これにより、荷物を店舗に持ち込むだけで発送できることになる。なお、会員でない場合でも一部のサービスを受けられる。
ヤマト運輸は、クロネコメンバーズの会員向けに、スマートフォンで商品受け取りの日時を変更したり、再配達依頼を行ったりできるサービスを展開。現在は3000万人ほどの会員がいるという。
広報担当者によると、「(クロネコメンバーズのサービスを中心に)これまで主に『受け取り』のシーンの利便性を充実させてきたが、『送る』シーンが手薄になっていた」という。発送に関してはこれまで、電子マネーでの支払いへの対応や、送り状を「非手書き化」し、アプリやLINEで送り状を作成し、ヤマト運輸直営店にあるタブレット「ネコピット」から発行できるようにしてきた。ネット上で情報を入力しておき、店頭でQRコードを電子作成などを行ってきたが、さらに利便性を向上させる。また、詳しい数字は明かされなかったが、クロネコメンバーズ会員の多くがスマートフォン上でサービスの利用をしているという。加えて、キャッシュレスニーズの拡大などを背景に、今回のサービス展開を決めた。
今回の目玉は「キャッシュレス化」だ。これまでは、店頭に荷物を持ち込み、現金または電子マネーでの支払いが基本だったが、オンライン決済に対応。事前に支払いを完了できるので、発送時の手間が軽減される。さらに、クロネコメンバーズに登録し、かつ直営店から本サービスを利用して発送する場合、1個につき200円の割引が適用される。なお、コンビニから発送する場合には150円の割引となる。対象のコンビニについては、全国のセブン-イレブンとファミリーマート3万9000店を予定する。
今後は、住所を知らなくてもLINE上で友達に登録している人を届け先に指定できたり、匿名での発送を行ったりできるサービスの展開を予定しているという。
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