みずほ、リアルタイムで残高がわかるスマホ決済 銀行の強み生かす Apple Payにデビット初導入で:ピピッとデビット(1/2 ページ)
みずほ銀行が8月29日、「みずほWallet for iOS」にデビット決済を導入。Apple Payでデビット決済を使えるサービスは初。期間限定でキャッシュバックキャンペーンも実施。キャッシュレスに生かせる銀行ならではの強みとは?
みずほ銀行は8月29日、スマートフォン向けアプリ「みずほWallet for iOS」が、モバイルデビットサービス「Smart Debit」に対応したと発表した。これにより、Apple Payがデビット決済に初めて対応することになる。すでにアンドロイド版の「みずほWallet」では、18年3月に対応していた。
Smart Debitは、スマートフォン向けアプリみずほWalletを使い、みずほ銀行の口座とひもづいたバーチャルなデビットカード(Smart Debit)を発行。店舗の端末にスマートフォンをかざすだけで決済ができる。電子決済サービス「QUICPAY+」と、「JCBコンタクトレス」加盟のリアル店舗や、Apple Payに対応するEC店舗で利用可能。カードの発行は、みずほ銀行の口座を持っている、国内の15歳以上であれば誰でも可能(中学生を除く)。申し込みは完全なペーパーレスで、およそ5分ほどで完了する。プラスチックのカードが送付されることもなく、免許証など本人確認の書類も必要ないという。みずほWalletでは、口座から直接チャージできる交通系ICカード「Mizuho Suica」をすでに提供しており、Suicaとデビット決済の2種類が利用できる形になった。
開発担当者によると、デビット決済の市場は「小口の決済が多く、規模的には大きくない」(担当者)が、平均して毎年19%ほど成長している。デビット決済以外の、QR決済などは年平均10%ほどの成長率なので、およそ2倍のペースで伸びている。
変化するキャッシュレスニーズをすくい取る
今では普及したキャッシュレス決済だが、担当者によると、キャッシュレスのニーズはクレジットカードにより開拓された。みずほ銀行では、キャッシュカードとクレジットカードが一体化した「みずほマイレージクラブカード」を04年に開始。17年には、デビット決済の需要が高まるのに合わせて「みずほJCBデビット」の提供を開始し、その後、スマホ決済のニーズに応え、みずほWalletをリリースした。
みずほ銀行の分析によると、キャッシュレスを使う理由の多くは「お得だから」「便利だから」という点にあるという。逆にキャッシュレスを使わない理由としては「浪費してしまいそうだから」「少額など何となく使いづらい」という点が挙げられた。こうした点を踏まえ、スマートフォンをかざすだけで決済でき、かつ即時に支払いが行われるデビット決済を組み合わせたサービスをリリースするに至った。
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