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勝ち残ったのはどちら? ローソンのテスト販売、その舞台裏に迫る:SNSバレは怖くない(4/4 ページ)
コンビニのテスト販売はどのように行われているのか? ローソンは2種類の新型サンドイッチの売り上げを比較する実験を行った。どちらが勝ち残ったのか。
テスト販売の対象になるのはどんな商品?
コンビニではスイーツやおにぎりといった多くの新商品が日々発売されているので、全てをテストしているわけではない。どういった基準で対象商品を選んでいるのだろうか。
担当者は「カテゴリー全体の数字を引き上げる期待が持てる商品」と説明する。過去には、大ヒットスイーツとなった「バスチー」や、人気商品「からあげクン」の新シリーズ「超(スーパー)からあげクン」でテスト販売を実施している。バスチーの際は、「バスク風チーズケーキ」というジャンルのポテンシャルや、製造キャパシティーを確認するのがテスト販売の主な目的だった。超からあげクンの場合は、「小腹満たし」ではなく「おつまみ」というコンセプトで開発した商品だったので、狙うニーズに対応したパッケージの仕様や店舗の並べやすさなどを確認するために行ったという。
テスト販売で確認する項目は商品によって柔軟に変えている。売り上げはもちろんだが、販売促進(値引きなど)の効果を確認することもある。
テスト販売中の商品に関する情報がSNSで拡散されることについては、実験上の大きなマイナスになることはないという。ローソンは地域限定商品を多数販売しているので、テスト販売中ということを知らせなければ、お客は特段気にせずに「普通の新商品かな?」と考えて買い物をする可能性が高いからだ。
今日も、どこかのお店でテスト販売が人知れず行われている。
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