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「外国人が働きたい国」で日本が33カ国中32位――この国の“真に深刻な問題”とは“いま”が分かるビジネス塾(3/3 ページ)

「外国人が働きたい国」で日本が33カ国中32位に。賃金やワークライフバランスで高評価な国が上位となった。一方、全項目で評価の低い日本の本質的な問題とは?

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日本人が海外で「出稼ぎ」する未来も?

 日本のランキングが著しく低いのは、何かが大きく足を引っ張っているのではなく、全ての項目において評価が低いことが原因である。具体的に言うと、賃金については最下位、ワークライフバランスについても最下位、子どもの教育環境についても最下位であった。

 この結果を見る限り、国が違っても、ビジネスパーソンが求めるものにそれほど大きな違いはないことが分かる。今の日本でもっとも大きな課題となっているのは、低賃金、長時間労働、子育ての3つであることは誰もが認める事実だろう。日本は全ての項目で評価が低いので、全体のランキングも下がってしまっただけだ。ここで国際比較うんぬんは関係ない。

 少々気になるのは、日本よりランクが上位の国の中に、ベトナム(10位)、フィリピン(24位)、インドネシア(31位)といった国が入っていることである。

 安倍政権は、深刻な人手不足に対応するため、外国人労働者の本格的な受け入れをスタートしており、日本は事実上の移民政策に舵を切った。日本企業が求めているのは安価に雇える外国人労働者であり、具体的にはフィリピン、インドネシア、ベトナムといった国からの来日を想定している。

 だが、外国人にとって日本はこれら3国よりも魅力のない国となっており、このままでは、外国人労働者すら来てくれない可能性もある。このHSBCのランキングは、あくまで駐在員を対象としたものであり、単純労働者にアンケートを取ったものではないが、マクロ的には同じ傾向を示すと考えてよいだろう。

 下手をすると、日本は外国人労働者を受け入れるのではなく、外国に出稼ぎに行くことすら求められる可能性も出てきたといってよいだろう。

加谷珪一(かや けいいち/経済評論家)

 仙台市生まれ。東北大学工学部原子核工学科卒業後、日経BP社に記者として入社。

 野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当。独立後は、中央省庁や政府系金融機関など対するコンサルティング業務に従事。現在は、経済、金融、ビジネス、ITなど多方面の分野で執筆活動を行っている。

 著書に「AI時代に生き残る企業、淘汰される企業」(宝島社)、「お金持ちはなぜ「教養」を必死に学ぶのか」(朝日新聞出版)、「お金持ちの教科書」(CCCメディアハウス)、「億万長者の情報整理術」(朝日新聞出版)などがある。


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