楽天モバイル、無料プログラム開始も本格運用はまだ先 「眠れる獅子」はいつ目覚める?:10月1日から受け付け(1/2 ページ)
楽天モバイルが、MNO事業の無料プログラム受け付けを開始。10月1日から7日まで。対象は5000名で、応募多数の場合は抽選。10月からサービスの本格運用を目指していたが、基地局整備の遅れなどで後ろ倒しに。サービスの本格運用の見通しはまだ立っていない。
楽天モバイルは10月1日、移動体通信事業者(MNO)として展開するサービスを無償で提供する「無料サポータープログラム」の申し込み受け付けを開始する。受け付けは10月7日までで、東京23区、名古屋市、大阪市、神戸市に居住する18歳以上限定。募集人数は5000人で、応募多数の場合には、抽選となる。
総務省は2018年4月、同社を携帯電話事業者として認定。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクに次ぐ「第4の携帯キャリア」として話題になった。当初、19年10月のサービス開始を想定していたが、基地局の整備遅れなどが発生し、実質的にサービスは延期となった。総務省からは既に数回の行政指導も行われた。楽天の三木谷会長は9月6日の発表会で「安定的に稼働するとは確信している。しかし、確信には確信を入れてから展開する」と話したが、無料サポータープログラムの開始でお茶を濁す形となったのが現状だ。
同プログラムでは国内・国際通話および国内・海外でのデータ通信を無償で提供する。受け付け後、10月11日から順次登録を開始。プログラムの期間は20年3月末までを予定している。安定的に回線を提供できると確認次第、サービスを本格展開するという。時期の見通しについては「1年後かもしれないし、年内かもしれない」(三木谷氏)と明言は避けた。
楽天モバイルは現在、NTTドコモ、ならびにKDDIの回線を使い、仮想移動体通信事業者(MVNO)として事業を展開。MMD研究所の調査では、「MVNO事業者シェア」「メインで利用する格安SIMサービス」(それぞれ19年3月末、19年3月)の分野で1位を獲得するなど、存在感を放っている。同社の発表では、19年9月6日時点での契約回線数は220万件ほどだという。
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