ニュース
伸び悩むコロワイド、大戸屋HD株式の買い付けは「青田買い」?:10月1日に株式買い付け
飲食店経営を手掛けるコロワイドが、大戸屋HDの株式を買い付けを行ったと発表した。大戸屋HDの発行済み株式のうち18.67%を取得し、筆頭株主になる。ともに業績が伸び悩む中、どういった狙いがあるのか。
飲食店経営のコロワイド(横浜市)は10月1日、定食チェーン「大戸屋」を手掛ける大戸屋ホールディングス(東京都武蔵野市)の株式を、大戸屋HDの創業家から取得すると発表した。大戸屋HDの発行済み株式のうち18.67%を買い付けた。これによりコロワイドが大戸屋HDの筆頭株主となる。
今回の買い付けに関してコロワイドの担当者は「大戸屋の定食チェーンとしてのブランドを非常に高く評価している」とコメント。大戸屋側へは8月ごろに通知していたという。今後の取り組みについて、具体的なことは明かさなかったが、仕入れや物件開発などの点で協業することを想定しているという。
コロワイドは、傘下のグループなどで居酒屋チェーンの甘太郎や北海道、かっぱ寿司や牛角など多角的な外食チェーンの経営を行っている。一方で、直近の2019年3月期決算では営業利益が前期比96.2%と伸び悩んでいる。
大戸屋HDも19年3月期は減収減益。営業利益は前期比34.7%のマイナス成長となっている。理由には既存店の不振や災害の影響などを挙げている。その一方で、テークアウト事業が好調だ。大戸屋の担当者によると、前年比で107%ほど成長しているという。10月のメニュー改定ではテークアウトメニューを26種類から33種類へ拡充。人気だった「大戸屋ランチ」を復活させるなど、業績回復の余地はありそうだ。コロワイドの「青田買い」は吉と出るか凶と出るか。
関連記事
- 「常連客」は何を重視する? 飲食店のリピート利用に関する調査
ホットペッパーグルメ外食総研が飲食店二関する調査を発表。首都圏在住の男女4302人を対象に、リピート利用率やリピートする理由などを分析した。「常連客」をつかむためには、どんな点が重要なのだろうか。 - 隠れ「うどん県」の埼玉、無料でうどんパスポート発行 大盤振る舞いの狙い
「埼玉うどんパスポート2019」が配布開始。埼玉県物産観光協会が発行し、1万2000部を無料で配布する。アプリとしても使用可能。実は埼玉県、うどんの生産量が全国2位。17年からはうどんサミットの開催地にも選ばれている。1位の香川県ではどんな取り組みがされているのだろうか? - 「やよい軒」「ほっともっと」運営会社のプレナス 大戸屋・コンビニとの“死闘”の行方
プレナスは「ほっともっと」や「やよい軒」を運営している。ほっともっとは苦戦しており、新業態の強化を急ぐ。一方、ごはんのおかわり自由が強みのやよい軒は店舗数を増やしているが……。 - ”着るこたつ”がワークマンから初登場 「価格破壊」を続ける理由を担当者に直撃
ワークマンが9月5日に秋冬商品の発表会を開催。今年の注目は”着るこたつ”。50度、45度、40度の3段階に温度調節でき、バッテリー付属。最大17時間持続する。昨年売り切れ店舗もあった「アルティメット」もリニューアルして登場。 - ZOZO、「Zホールディングス」に仲間入り 前澤氏は既に辞任「僕自身は新たな道へ」
ヤフーがZOZOに対しTOB(株式公開買い付け)を行うと発表。ZOZO株の50.1%を取得見込み。ZOZOの前澤氏は9月12日付で代表取締役を辞任する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.