なぜナチュラルローソンはカンガルーの肉を売ろうと考えたのか:“筋肉市場”を狙う(1/2 ページ)
ナチュラルローソンで筋肉関連商品の売り上げが伸びている。美容効果と“筋肉ムキムキ”効果を求めるお客に訴求。カンガルーの肉やゆで卵を売る理由とは?
首都圏を中心に143店舗を展開するナチュラルローソン(2019年8月末時点)が、筋肉を効果的に鍛えたいと考えているお客向けの商品を強化している。ゆで卵やカンガルーの肉を使った商品などラインアップは幅広い。
プロテイン関連商品が含まれるカテゴリーの売上高は伸び続けており、18年度は前年比で4割増となった。直近のデータを見ると、19年9月の売上高は前年同月比で7割増という高い伸び率を記録した。
単なるゆで卵が好調
ナチュラルローソンは、19年4月に殻をむいたゆで卵を真空パックした「ボイルドエッグ」を発売した。2個入りと5個入りがあり、常温保存が可能。シンプルな塩味で、持ち運びに便利なのが特徴だった。30〜40代の働く女性が主なターゲットで、筋トレをしながらプロテイン(タンパク質)を効果的に摂取してもらうためにメーカーと共同開発した。厳密にはプライベートブランドではなく、ナチュラルローソン以外でも購入可能だ。
ボイルドエッグの売り上げが好調だったため、第2弾を11月5日に発売する。新商品の名前は「ボイルドエッグレッドペッパー2個」(税込268円)で、からい味付けにしたのが特徴だ。担当者は「味付けを考える際に、和風・洋風どちらの食事にも合い、見た目に違和感がないように配慮しました」と開発の狙いを語る。食事の場だけでなく、手軽にプロテインを摂取したいというニーズにも対応する。
さばと卵白のプロテインバーも開発
ゆで卵以外にも、さばと卵白のプロテインバーも新たに開発した。
10月1日には「卵白プロテインバー」(314円)を発売。1袋で卵白プロテイン1.2個とEAA(必須アミノ酸)9種が摂取できるのが特徴だ。担当者によると、カフェやホテルで卵白だけを使った「エッグホワイトオムレツ」が提供されていることに着目したという。
11月5日には、「SABA BAR」(314円)を発売する。味は「ソルト」「ソイソース」「バジル」の3種類がある。さば缶と同等の栄養価でありながら、パウチタイプなので缶の処理が不要。DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)を効果的に摂取できる点もアピールポイントだ。
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