ジョンソン・エンド・ジョンソンは11月19日、周囲の明るさに合わせてレンズの色が変わる調光機能付きコンタクトレンズを、12月12日から国内販売すると発表した。光を当てるとレンズの色が変わり、明るい場所ではより濃い色になるなど、自動で目に入る光の量を調節する仕組み。
夜間のドライブ中に使えば、対向車のライトがぼやけたりぎらついたりするのを防ぐ、オフィスで使えば少し色が濃くなってPC画面がはっきりみえるようになる、日中の屋外ではさらに色が濃くなり、まぶしさを抑える――といった効果が見込めるという。
19年4月から米国で先行販売していたものを日本でも展開する。2週間使い捨てのコンタクトレンズ(1箱6枚入り)で、価格はオープン。
調光機能付きコンタクトレンズには、光を当てると分子構造が変化して色が濃くなり、光が引くと元の色と形に戻る「フォトクロミック分子」という調合剤を活用。調光レンズの開発・製造などを行う米Transitions Opticalの協力を得て、10年以上かけて製品化した。強い光を当てると一瞬で濃い紫色に変化するが、レンズケースなどに入れている場合は10分ほどで、装着時は1分半ほどで元の色に戻るという。
【編集履歴:2019年11月21日19時更新 ※ジョンソン・エンド・ジョンソンよりレンズの色の変化について詳細な説明を受け、変化時間に関する説明を一部変更しました】
現時点では視力矯正用の度付きコンタクトレンズのみの展開だが、今後は調光機能のみを搭載したコンタクトレンズなどについても製品化の可能性を検討する。
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