インタビュー
ビットコインはデジタル・ゴールドなのか? マネックス大槻氏に聞く(3/7 ページ)
暗号資産(仮想通貨)の代表例であるビットコインは、しばしば「金」(ゴールド)と 比較される。金が埋蔵量に上限があるように、ビットコインはアルゴリズム的に採掘上限が定められている。さらに、価値を保証する発行体がないというのも、ビットコインと金の共通点だ。しかし、果たしてビットコインはデジタル版の「金」になり得るのか。マネックス証券のチーフアナリスト、大槻奈那氏に聞いた。
――ビットコインと金の値動きは、連動しているようにも、していないようにも見える。
ちょっと前まで、金とビットコインの相関が高かった。19年の9月までを見ると、ビットコインと金の相関が高く、つまり株とは逆相関となっていた。そのため、金もビットコインも、株式(NYダウ平均)のヘッジ手段として考えられるかもしれない。
ビットコインをヘッジに使う人が増えるほど、株と逆相関になっていく。そのカギは機関投資家だ。ヘッジしなければいけない一番の人たちは機関投資家だからだ。
フィデリティが行った機関投資家への調査によると、暗号資産を保有したいと思っている人が一定いる。株が下がりそうなときに、これまでは金がヘッジの1つの手段だったが、別の手段としてビットコイン、あるいは暗号資産が注目されている。
金とビットコインは値動きの方向性は似ているが、ビットコインのほうが変動率が高いので、少ない額でヘッジできるかもしれない。
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