ラージの遅れは「7世代の技術を現行世代に入れる。もうそれをするしかない」 藤原副社長インタビュー(3):池田直渡「週刊モータージャーナル」(4/6 ページ)
マツダの戦略が分岐点にさしかかっている。第2四半期決算の厳しい数字。第7世代の話題の中心でもあるラージプラットフォームの延期。今マツダに何が起きていて、それをマツダがどう捉え、どう対応していくつもりなのか? その全てを知る藤原清志副社長がマツダの今を語る。そのインタビューを可能な限りノーカット、かつ連続でお届けしよう。
今の新しい世代は本当によくなっているはずなんですよ、オーディオなんか特に
藤原 ラージですね。変更したのは、そういう理由です。
池田 えーと決算資料の25年の商品構成、ラージプラットフォームの延期後の構成比率予測を見ると、現行世代の責任がめちゃめちゃ重くなっているじゃないですか。前回の計画では、旧世代はほぼなかったのが、20%ぐらいはどうもありそうだと。
藤原 その通りです。
池田 で、実は、この間MAZDA3を1週間ほどお借りして、その直後にMAZDA6にその場で乗り換えたんです。横浜のマツダR&Dセンターで。そしたら、非常に厳しい感じだったんですよ。
藤原 第6世代にも、良さはあるんですけどね。
池田 何時間か乗っていると、感覚が慣れて、いや、これはこれでいいクルマじゃんって思うんですよ。ただ、乗り換えた瞬間の衝撃はいかんともしがたいし、そのギャップは忘れられない。
藤原 というぐらい、今の新車体はすごく良いと。
池田 ホント良いってことなんですよ。改めてMAZDA6に乗って、第7世代すごいと思いましたね、正直。技術の進歩ってのは否応なくそういうことなんですが、ある意味残酷でもあります。
藤原 進歩についてはそうですね。
池田 それとMAZDA3のオーディオを聴いたあと、クルマを乗り換えてMAZDA6のオーディオを聴くじゃないですか。もう、「うわぁ!」っていう変な声が出るぐらい違うわけですよ。トランジスタラジオかと。
藤原 第6世代も悪くないんですけど、今の新しい世代は本当に良くなっているはずなんですよ、オーディオなんか特に。まあ、これは語りだしたら1時間ぐらい語ると思いますけど(笑)。
池田 あれができた最大の理由は、SKYACTIVシャシーでタイヤが前に行ってくれたからじゃないですか。バルクヘッド回りにスペースができて、エンクロージャー付きのスピーカーをボディ骨格にしっかりボルト留めできたから。
藤原 でも、タイヤが前に行ったのは前の世代からなんで。
池田 ああ、確かにそうですね。
藤原 でしょ? だから、前の世代からやりたかったんですけど、誰も私の言うことを聞いてくれなかったんです。
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