ニュース
「ボランティアのはずなのに、アルバイトとして募集している!」 ネットで話題の東京五輪時給1600円スタッフ 真相を組織委員会に直撃:“善意”のボランティアにどう説明するのか(2/2 ページ)
ボランティア募集していた東京五輪のスタッフ。もともと無償であることに批判が集まり、ネットで話題になっていた。しかし、目標としていた8万人に対して20万人超が応募。交通費として1000円を支給することにもなり、落着したかと思われた。ただ、最新のタウンワーク誌上で時給1600円から、アルバイト募集していると話題に。ボランティアとの違いは何なのか。組織委員会に聞いた
2000人ほどをアルバイトで募集
ITmediaビジネスオンラインの質問に対し、組織委員会からは書面での回答がなされた。回答によると、今回募集しているアルバイトは「即戦力として高い専門性を発揮し、職務を遂行することを前提に、必要な時期に必要な人員を直接募集し採用、または派遣会社の選考を経て派遣」するという。
一方でボランティアは「資格要件を要せず(移動サポートを除く)、任意かつ無償で参加いただくことを前提に、8万人という人員規模で幅広く募集し、オリエンテーション・研修などを経て希望する活動内容・活動場所を元にマッチングされ、大会時あるいは大会直前期に活動する」という。
両者の違いについては「役割や職務(活動)に対する責任の有無など、スタッフとしての性質が大きく異なり、代替の関係にはない」と回答した。ただ、両者の定義ではあまり違いが見えない。より好意的に解釈するのであれば、ボランティアは任意かつ無償のため「ドタキャン」などが発生する可能性があり、賃金を支給することでこうした事態を防ぐ狙いがありそうだ。
関連記事
- 「残業が多い・少ない職種」ランキング、1位はちょっと意外な結果に
dodaが「職種別の残業時間ランキング」を発表。残業が多い・少ない双方でちょっと意外な職種がランクインした。全体的に営業は残業長め、逆に事務系は短い傾向も。 - ワタミは本当に「ホワイト化」したのか? 「ブラック企業批判」を否定し続けてきた“黒歴史”を振り返る
創業者である渡邉美樹氏が10月1日、ワタミに復帰。復帰会見では離職率の低下など、「ホワイト企業化」が宣言された。「ブラック企業」と批判され続けてきたワタミだが、本当に環境はよくなったのか。ブラック企業アナリストの新田龍氏が3回にわたり、ワタミの過去を振り返るとともに現状を検証する。 - ドトール、休日減らして「有給奨励日」に 有給取得の“水増し”に厚生労働省「望ましくない」
4月から企業に義務付けられた従業員の有給取得。年間10日以上付与されている人について、5日以上取得させる必要がある。こうした中で、ドトールコーヒーがもともと休日だった日を出勤日にした上で「有給奨励日」に。理由については「改元などで祝日が多くなり、調整する必要が生じた」とコメントしている。働き方改革に逆行する取り組みを、厚生労働省はどう受け止めているのか? - 働き方改革に成功している企業は株価が上昇 「効率」「時短」より重要なものとは?
Great Place to Work Institute Japa(GPTWジャパン、東京都品川区)は、毎年実施している「働きがいのある会社」調査の結果分析を発表した。発表では、働き方改革による効率化や時短化などの「働きやすさ」は向上する企業が多い中、「やりがい」が失われつつある状況が明らかになった。 - 「給与を上げれば退職者は減る」は本当か 経営層の考える「退職対策」と現場の乖離(かいり)が明らかに
「給与を上げれば退職者が減る」と考える会社役員は多い。しかし、給与の上昇は本当に退職率を下げる効果はあるのだろうか。トランスの行った調査で役員層と従業員の意識の違いが明らかになった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.