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満員電車にNO! 優雅に座ってバス通勤、広がる? 朝食付きサービスも長年の問題「通勤ラッシュ」

ビジネスパーソンの悩みの種「満員電車」。テレワークやフレックス制度の導入でやや緩和しているが、まだまだ朝夕の混雑は激しい。そんな中、郊外などから都心へ向かう優雅なサービスが出始めた。中には朝食、コーヒー付きのものも……。

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 毎日朝と夕、満員電車に悩む人も多いだろう。東京を中心とした首都圏の人口集中により、通勤時の満員電車は長年問題視されてきた。しかし、なかなか有効な解決策が出ていなかった。最近では鉄道各社が時間をずらした通勤「オフピーク通勤」を推奨したり、企業側もフレックスタイム制やテレワークを導入したりすることで負担の軽減を図っている。


テレワークで通勤ラッシュはやや緩和(出所:総務省、経済産業省「『テレワーク・デイズ2019』の実施について」)

 総務省は2020年の東京オリンピック開会式開催日に当たる「7月24日」を「テレワーク・デイ」とし、17年からテレワークを推奨する取り組みを進めている。2回目となる18年は7月23〜27日の期間で取り組みを実施。期間外と比較すると東京23区への通勤者は延べ41万人ほど減少。特にオフィスが密集する丸の内エリアでは10.5%減、豊洲エリアでは14.5%も減少した。

 最近では、電車だけでなくバスによって通勤を快適にしようというサービスも出てきた。交通サービスを提供するワンダートランスポートテクノロジーズ(東京都目黒区)は、通勤シャトルバスの実証実験を行う。12月18日限定で、溝の口駅から虎ノ門、東京駅まで無料でシャトルバスを運行する。

 当日は午前7時5分に溝の口駅を出発。8時に虎ノ門付近に到着し、その後8時15分に終点の東京駅付近に到着する。定員は40人で、完全着席。12月11日から申し込みを受け付けていたが、既に40人が集まった。


溝の口から虎ノ門、東京駅をつなぐサービス

 乗換案内サービスのジョルダンで調べると、溝の口を7時に出発する場合、虎ノ門駅へは7時30分過ぎに到着する。東京駅には7時40分ごろ到着。今回の実験では電車移動よりも時間がかかる。ただ、乗り換えの手間や長時間満員電車の中に閉じ込められることを考慮すると、バス移動のメリットの方が大きいといえるかもしれない。なお、移動には高速道路も使用する予定だという。

 広報担当者によると、あくまで今回は実証実験との位置付け。ただ、食事やタブレットの提供や複数エリアでの実施といった展開も想定しているという。

朝食、コーヒー付きの通勤バスも

 都心直結通勤バスの取り組みは、徐々に始まりつつある。ケイエム観光バスとネスレ日本では、12月2〜18日の期間で5日間、池袋駅から東京駅への通勤バスサービスを行っている。


提供する朝食メニュー

 サービスでは、ケイエム観光バスが提供する豪華バス「YuGa」を使用。各席に充電コネクターを備え、リクライニング機能やフットレスもある。「YuGa(ユーガ)×ネスカフェ“優雅な通勤バスで朝食を”」と称し、ネスレ日本のコーヒー「ネスカフェ エクセラ」や世界各国の朝食をモチーフにした食事も提供する。各回10人を募集したが、応募倍率は60倍超。女性の利用が多く、年齢層は30〜40代をボリュームゾーンに幅広く集まったという。

 ビジネスパーソンにとって「通勤」は悩ましい問題だ。数は少ないながらもこうした取り組みが増えていくことで、ストレス社会の緩和につながるとよいが。

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