「IQOS危険論」に異議あり? PMJが研究データを基に「紙巻たばこ」「電子たばこ」とIQOSの違いを強調:結局、安全なのか危険なのか(1/2 ページ)
電子たばこの喫煙が原因とみられる肺疾患が米国で話題となっている。日本で高いシェアを誇るIQOSの安全性はどうなのだろうか。PMJがデータを基に、紙巻たばこや電子たばことIQOSの違いを説明した。
フィリップ モリス ジャパン(PMJ、東京都千代田区)は12月19日、事業の振り返りや2020年の取り組みに関する発表会を開催した。また、米国で問題となっている、電子たばこが原因とみられる肺疾患についても言及した。
問題となっている「電子たばこ」とIQOSは別物
登壇したフィリップ モリス インターナショナルの飯田朋子コーポレート&サイエンティフィック・アフェアーズ・アジアディレクターは、「米国で起こっている肺疾患の問題は、IQOSとは関係ない」と強調した。「米国の肺疾患による死亡者は50人ほど、また2000人超が入院している。ただ、これらは電子たばこが原因で、IQOSは電子たばこではない」と話す。
飯田氏によると、広義の「たばこ」にはいくつかの分類がある。まずは、「燃焼型製品」か「非燃焼型製品」かで分類する。これは、文字通り火をつけて燃焼するものか、しないものか、という分類だ。燃焼型製品には、紙巻たばこや、最近増えているリトルシガー、パイプたばこなどが該当する。
一方の非燃焼型製品は、燃やさずに使用するものだ。非燃焼型製品はさらに「たばこ葉を含むかどうか」によって分類できる。たばこ葉を含むものには、IQOSを含む加熱式たばこや、嗅ぎたばこなどが該当する。たばこ葉を含まないものには、電子たばこなどが該当する。つまり、肺疾患が問題となっている電子たばこはたばこ葉を含んでおらず、IQOSなどはたばこ葉を含んでいる点に違いがある。
また、電子たばこで肺疾患が生じた全員からは「ビタミンEアセテート」という物質が検出されており、(まだ最終調査結果は出ていないが)疾患の原因なのではないか、と見られているという。米国で出回っている一部の電子たばこは大麻が含むTHCという成分を使用しており、THCを電子たばこの溶液に入れる際に添加物としてビタミンEアセテートが用いられるのだという。
飯田氏は「IQOSにはビタミンEアセテートが入っていない」と話し、電子たばこによる肺疾患問題とは無関係であることを強調した。
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