“昭和”な働き方「病気でも休まないことが美徳」 令和になってもまだまだ続く?:バブル世代を抑えて1位になったのは……
「病気でも無理して出社」を美徳と考える人に関する調査が発表。中高年層で多いイメージだが、回答率が最も高かったのは意外な世代。“昭和”な働き方はまだまだ続くのか……?
「少しくらい体調が悪くても、出社してこい!」
今どきこんなことを言う上司は「パワハラ」というレッテルを貼られても仕方がない。風邪でも無理を押して出社すれば、周囲への迷惑になるだけでなく、どんどんとこじらせてさらに重症化する可能性もある。それなのに、まだまだ「病気でも出社」がよいことだと認識する人は少なからず存在するようだ。
メディプラス研究所(東京都渋谷区)は1月16日、「病気になっても会社を休まないことが美徳」という意識について、女性に調査した結果を発表した。調査結果では、病気でも出社することが美徳だと考える人が約2割も存在することが分かった。
「体調不良でも出社する」という働き方は“昭和”のイメージだが、「責任を持って、休まないことは美徳だと思う」と回答した人の割合が最も高かったのは「Z世代(20〜24歳)」だった。世代全体の26.6%が「当てはまる」「やや当てはまる」と回答した。2位以下には、「バブル世代(49〜53歳)」の24.1%、「新人類世代(54〜58歳)」の23.3%と続く。
では、「休まない美徳意識」を持つ人は、体調不良のときにはどうしているのか。「責任を持って、休まないことは美徳だと思う」に「当てはまらない」と回答した人と比較して、回答率に最も差があった項目は、「休みたくないので無理して会社に行く」だった。美徳意識を持つ人の37.6%が回答し、美徳意識がない人よりも1.97倍も多くの人が答えた。2位は「病院に寄って出社しなるべく欠勤しない」(1.55倍)、3位は「栄養ドリンクを飲む」(1.38倍)だった。
調査は2019年3月16〜18日の期間、20〜69歳の女性7万人を対象に同社がインターネット上で実施した「ココロの体力測定2019」の結果を基に、世代別に分析した。
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