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氷河期世代、仕事に関する調査で不名誉な「3冠王」 バブル世代、ゆとり世代と比較して悲惨な結果に行政へ不満の声も(1/2 ページ)

Indeed Japanが就職氷河期世代の仕事に関する調査結果を発表。バブル世代、ゆとり世代と比較を行った。非正規雇用の経験率、非正規雇用での転職回数、仕事に関する意識の3分野で、不名誉な「3冠王」となる悲惨な結果に。

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 求人検索エンジン「Indeed」を運営するIndeed Japanは1月15日、就職氷河期世代の仕事探しに関する調査結果を発表した。調査では、氷河期世代を取り巻く仕事環境や課題を明らかにするとともに、ゆとり世代、バブル世代との比較を実施。調査は2019年12月26〜27日の期間で、高卒以上で現在学生ではない24〜60歳の男女に対し、インターネット上で行った。なお、調査では1987〜92年に高校や大学などを卒業した人を「バブル世代」、93〜04年に卒業した人を「就職氷河期世代」、10〜18年に卒業した人を「ゆとり世代」としている。


各世代と比較、悲惨な結果が……(画像はイメージ、出所:ゲッティイメージズ)

 学校卒業後に働いたことのある雇用形態では、「契約社員・嘱託」「派遣社員」で氷河期世代がトップだった。「契約社員・嘱託」は、バブル世代が10.0%、ゆとり世代が9.3%に対し、氷河期世代は14.6%。「派遣社員」では、バブル世代が9.0%、ゆとり世代が7.4%に対して氷河期世代が14.2%と、唯一10%台だった。「非正規雇用」(契約社員・嘱託、派遣社員、パート・アルバイトのいずれか)の経験率でも、氷河期世代がトップで42.7%だった。


非正規雇用の経験率、氷河期世代がトップ(出所:Indeed Japan調査)

 「非正規雇用」としての平均転職回数でも、氷河期世代が首位。通常、転職回数は年齢を重ねるごとに増加すると考えられる。しかし、氷河期世代は2.6回で、年齢層の高いバブル世代は2.4回、年齢層の低いゆとり世代は1.6回だった。一方、「正規雇用」としての転職回数では、バブル世代(1.5回)、氷河期世代(1.4回)、ゆとり世代(0.7回)の順で、年齢が高くなるごとに回数が増えた。


「非正規」に限った転職回数でも氷河期世代がトップ(出所:Indeed Japan調査)

 仕事に関する意識についても、氷河期世代は他世代と比較して悲観的なようだ。「仕事が選べるか/選べないか」「キャリアアップしやすいか/しにくいか」「好きなことを仕事にできるか/できないか」「色々な事にチャレンジできるか/できないか」の4問全てに対し、氷河期世代は否定的な回答が過半数を占めた。他の世代では、否定的な回答がおおむね2〜3割だったため、突出した結果だといえる。非正規雇用の経験率、非正規での転職回数、仕事に関する意識と、氷河期世代は不名誉な「3冠王」となってしまった。


圧倒的に悲観的な氷河期世代(出所:Indeed Japan調査)
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