調査リポート
2019年の「人手不足倒産」、過去最多 過去7年で最も倒産が多かった業種は?:4年連続で過去最多を更新
帝国データバンクが1月9日、2019年中の「人手不足倒産」件数を発表した。期間中の倒産件数は185件で、前年比20.9%増。4年連続で過去最多件数を更新した。倒産が多かった業種とは?
帝国データバンクは1月9日、2019年に発生した人手不足倒産に関する動向調査結果を発表した。調査結果によると、期間中の人手不足倒産件数は185件。前年比20.9%増となり、4年連続で過去最多を更新した。なお「人手不足倒産」とは、従業員不足による収益悪化などが要因となった倒産(負債1000万円以上、法的整理、個人事業主を含む)を指す。
業種別に件数を見ると、最も多かったのは「サービス業」。54件が倒産した。前回の調査では41件だった。前回と比較して、増加率が最も高かったのは「卸売業」で前年比142.9%増の17件。
調査を開始した13年以降で、業種を細分化して見ると「道路貨物運送」の倒産件数が最も多く、74件だった。昨今はECの急成長などで物流、特にトラックドライバーのニーズが高まりつつある。人手不足も相まって、なかなか人材を確保できずに受注が滞り、そのまま倒産してしまうというケースも多そうだ。
19年4月に「働き方改革関連法」が施行され、大企業に適用されるようになった。20年4月には猶予期間を設けていた中小企業にも対象が広がる。資金面などで大企業に劣る中小企業においては、より厳しい情勢が続く可能性がある。
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