ファミマが「第2回うまいパン決定戦」を開催 山パンがむき出しにした「全国制覇」の野望:フードロス対策にも効果あり(1/3 ページ)
ファミマが「第2回うまいパン決定戦」を開催する。パンはファミマにとって中食カテゴリーで最も売れる商品だ。廃棄ロスが少ないので加盟店利益につながるというメリットもある。
ファミリーマートは1月21日〜2月10日までの期間限定で「第2回うまいパン決定戦」を全国の店舗で開催する。
うまいパン決定戦は、パンメーカー9社が1つのテーマに沿ったオリジナルパンを開発し、その人気を競うもの。全国を5つのブロック(「北海道」「東北」「関東・甲信越・福島」「関西・東海・北陸・中国・四国」「九州」)に分けて、各エリアでの1位を販売金額とTwitterの投票で決める。
出場する9社は伊藤製パン(さいたま市)、神戸屋(大阪市)、札幌パリ(札幌市)、敷島製パン(名古屋市)、白石食品工業(盛岡市)、日糧製パン(札幌市)、フジパン(名古屋市)、山崎製パン(東京都千代田区)、リョーユーパン(福岡県大野城市)だ。
2018年に開催された第1回決定戦のテーマ食材はフルーツで、北海道、東北、九州の3ブロックで優勝したのは山崎製パン。関東・甲信越・福島、関西・東海・北陸・四国の2ブロックで優勝したのは神戸屋だった。
なぜ、パンのためにわざわざ大々的なイベントを開催するのか。木下紀之氏(商品・物流・品質管理本部 デリカ食品部 部長)によると、おにぎりや弁当といった中食分野において、パンの売り上げ構成比は約18%と最も高い。しかも、他の食品と比べて日持ちするため、廃棄率が低いという特徴がある。廃棄ロスが少ないので、加盟店利益も高い。ファミマの澤田貴司社長は「コンビニの競争環境が厳しくなる中で、加盟店の利益が出にくくなっている。フードロス対策に役立つパンの強化は大きな意義がある」と語った。
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