ファミマが「第2回うまいパン決定戦」を開催 山パンがむき出しにした「全国制覇」の野望:フードロス対策にも効果あり(2/3 ページ)
ファミマが「第2回うまいパン決定戦」を開催する。パンはファミマにとって中食カテゴリーで最も売れる商品だ。廃棄ロスが少ないので加盟店利益につながるというメリットもある。
各社はどんなパンを開発したのか
第2回決定戦のテーマ食材は「チーズ」だ。チーズを選んだ理由について木下氏は、「総消費量が右肩上がりで増えているため」と説明した。農林水産省の調査によると、チーズの総消費量は2987万トン(2014年)から3529万トン(18年)に急増している。また、チーズは幅広い顧客層に支持されているという特徴がある。
各社はどんなパンを開発したのか。
山崎製パンは「チーズケーキデニッシュ」(税込128円、以下同)を開発した。3種のチーズを使用したマイルドな味わいのチーズクリームをデニッシュ生地に絞り、網掛けして焼き上げた商品だ。同社は、唯一全国5ブロックに出場する。担当者は「(第1回では実現できなかった)全国制覇をしたい」と意気込んだ。
札幌パリは「チーズケーキみたいなパン」(138円)を開発した。ふんわりとした食感のブリオッシュ風生地でほどよく甘いチーズクリームを包み、チーズ風味のケーキ生地を絞って焼き上げた。担当者は、流行しているバスク風チーズケーキをイメージしたと語った。
日糧製パンは「厚切りチーズマヨトースト」(168円)を開発した。これは、厚切り食パンに昆布じょうゆとマヨネーズを合わせたチーズソースを絞り、4種のチーズをのせて焼き上げた商品。同社は北海道ブロックのみの出場となるため、地元のお客に支持されやすい昆布じょうゆを隠し味に使ったという。
フジパンは「スイートチーズデニッシュ(北海道クリームチーズ)」(138円)を開発した。これは、なめらかなクリームチーズとゴロゴロした角切りチーズが特徴の商品だ。
白石食品工業は「チーズクロワッサン」(158円)を開発した。これは、クロワッサン生地にチーズソースを包み、シュレッドチーズで羽を付けるように香ばしく焼き上げた商品。
伊藤製パンは「チーズ塩パン」(130円)を開発した。アルペンザルツ岩塩入りのもっちりとした食感の生地に、5種のチーズを使用したチーズクリームを絞っている。
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