「インフルかも」でも出社検討が3割 休まない人はどんな人?:「インフルでも出社した人がいた」は4割
インフルエンザのシーズンが到来。この時期はちょっとした体調不良でも、「インフルエンザかも」と思って休養をしっかりとる必要がある。一方で、「インフルエンザかも」と思って出社する人も少なからず存在するようだ。
冬の時期に怖い、インフルエンザ。今シーズンも、感染がピークを迎える時期となりつつある。そこで問題になるのが、インフルエンザに感染しても出社してくる人の存在だ。また、当人はしっかり休みたくとも上司から「熱が下がったのなら、出社してこい」と言われたり、仕事がたまっているため出社する必要に駆られたりする人も少なくないはず。
医療法人社団SECは1月20日、「2020:仕事とインフルエンザの認識調査」の結果を発表した。これによると、「インフルエンザかもしれない」と感じた場合でも、およそ3割の人が出社を検討していることが分かった。
「インフルエンザかもしれないと感じた際に出社しますか?」に対して、最も多かった回答は「出社しない(病院に行く)」で、全体の66%が答えた。一方、「症状がひどくない場合は出社する」(19%)、「外せない仕事がある場合には出社する」(8%)、「基本的に出社する」(7%)といった「インフルエンザでも出社を辞さない」人は全体の34%にのぼった。
「インフルエンザにかかったら何日会社を欠勤しますか?」に対して、最も多かったのは「医師の診断に従う」で全体の48%。「5〜6日」(22%)、「3〜4日」(21%)と続く。「休まない」と回答した人も2%存在した。
学校保健安全法では、インフルエンザに感染した場合「発症後5日を経過し、かつ熱が下がってから2日が経過するまで」が出席停止期間だ。一方、職場に関する労働安全衛生法においては、季節性のインフルエンザは出社停止の対象外。今回の調査結果では、3割弱の人が「5日経過」を待たずに出社しているようだ。
インフルエンザでも出社する人は、どんな属性が多いのか。「インフルエンザでも出社してくる人はいましたか?」に対して「いた」と答えたのは全体の43%(87人)。そのうち、出社してきた人の属性で最も多かったのが「上司・先輩」で、「いた」と答えた人のうち7割近く(59人)が回答した。責任がある立場の人は、休もうにも休めない環境にいることも多いことから、このような結果となっていそうだ。しかし、無理を押して出社すると、感染者を増やしてしまう恐れがある。職場全体で常に余裕を持った業務運営を行うことが、大量感染を防ぐために必要だ。
調査は2020年1月15〜16日の期間で、20歳以上の社会人経験者200人にインターネット上で行った。
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