茶色いものはおいしい! マックが「ごはん」を使って仕掛ける「夜マック」の新機軸とは:3種類が登場(2/2 ページ)
マックが午後5時以降の「夜マック」で新商品を発売する。ごはんを使ったハンバーガー3種類で、2月5日から。これまで「夜マック」ではお得面が目立ってきたが、新たな機軸を打ち出した模様。茶色いものはおいしい理論を提唱する。
「意外な組み合わせ」の理由
「ハンバーガーはどうしても、お昼に食べるものという認識がある」――これは以前、マクドナルドに夜マックの狙いについて取材したときに担当者が話した言葉だ。この「ハンバーガー=ランチ」というイメージを崩すために、これまでマクドナルドでは「お得」という点で訴求してきた。100円を追加で支払うとハンバーガーの肉の量を倍にできる「倍バーガー」、ポテトとナゲットをセットで販売する「ポテナゲ」などの施策だ。下平副社長は「おかげさまで、夜時間帯に来店するお客さまは増加している」と話す。
ハンバーガーにごはん、という意外な組み合わせについては「夜マックのキャンペーンでお客さまが増えているのは事実。一方で、まだまだ夜時間帯にはチャンスがあると考えている。『夜にはやっぱりごはんを食べたい』といったお客さまや、30〜40代になり、和食へシフトするお客さまも一定数いる」と下平副社長は話す。
マックのアイデンティティーであるハンバーガーという形を残しつつ、新規客を見込める和食のテイストとして「ごはん」を取り込んだ形だ。つまり、これまで夜マックの基軸だった「お得」から新たな価値を訴求する形へ方針転換を狙うようだ。
トレーにマットのように敷かれる広報誌「夕刊マック」でも「お米で食べると、たいていうまい説」「茶色いものはうまい理論」といった、「おいしさ」を強調する文言が目立つ。これまでのマクドナルドにはない組み合わせ、そして夜マックにはなかった価値訴求は、どのように受け止められるだろうか。
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