ローソンのEXILE監修レモンサワーが異例のヒット 強気の「220円」でも最速で100万本を販売:レモンサワースクワッド(1/2 ページ)
ローソンのEXILE監修レモンサワーが売れている。当初はファンを中心に買われていたが、客層が広がっているようだ。強気の220円でも支持されている。
ローソンが1月1日に発売した「レモンサワースクワッド 350ml」(税込220円)が売れている。過去1年間に発売したチューハイの新商品では、最速で100万本が販売されたという。広報担当者は「一部商品が足りなくなり、店舗に納品できない時期も発生しました」と説明する。チューハイの中では高価格帯に位置するのに、どうして売れたのか。
EXILEが監修
レモンサワースクワッドは、人気グループ「EXILE」のメンバーが監修した商品。レモンの皮まで丸ごとジューサーで絞ったような濃厚レモンペーストを使用している。苦みと酸味が特徴的で、甘すぎず、飲み飽きしにくいレモンサワーだ。
開発のきっかけは、EXILEなどが所属する芸能プロダクション「LDH JAPAN」(東京・目黒)が、ローソンに「EXILEのメンバーが実際に飲んでいるレモンサワーをファンにも飲んでもらいたい」と相談を持ち掛けたことだ。EXILEのメンバーは、ライブの打ち上げなどで好んでレモンサワーを飲んでいることがファンに知られているという。
LDHの子会社には飲食店を経営している「LDH kitchen」がある。同社が飲食店で実際に提供しているレモンサワーのレシピを参考に、宝酒造が試作を繰り返した。レモンサワースクワッドには、レモンの香り成分を含んだハーブを原料に加えた焼酎と、樽貯蔵熟成焼酎がブレンドされている。ローソンの担当者は「本当は250円にしようとしていた。かなり原価が高く、通常のチューハイと比べてかなりハイスペックになっている」と説明する。実際、350ミリリットルで220円というのはコンビニに並ぶチューハイでは高価格帯に位置する。
“乗り気”になったローソン
新商品の企画が持ち込まれたのは約2年前だが、なぜローソンは“乗り気”になったのか。それは、若者や女性の新規客を獲得できると判断したためだ。ローソンの場合、アルコールの中でもチューハイは女性客が多いのが特徴だが、それでも4割程度。他のカテゴリーは男性客が多い。また、アルコール度数が比較的高い“ストロング系”チューハイが人気だが、購入する年齢層は高めだ。一方、LDHのファンは女性が多いので、コラボする価値があるというわけだ。
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