調査リポート
転勤先として「住みやすい」都道府県は? 転勤費用は3割が「手当なし」:単身赴任は6割(2/2 ページ)
東急住宅リースと東急社宅マネジメントが「ビジネスパーソンの転勤事情に関する調査」を実施。家族と一緒に引っ越すことが望ましいとしながらも実際は単身赴任をした人が多かった。また、「住みやすい」「食べ物がおいしい」と感じた転勤先は北海道が最多だった。
転勤時に「言われたくない」一言
転勤には引っ越しを中心に、さまざまな金銭的負担も生じる。男性に対して、引っ越し代や住居費用、帰省費用など、直近の転勤に伴って発生した費用を勤務先からの手当でどのくらい補えたか聞いたところ、「費用の全て」は25.6%にとどまった。一方、「手当はなかった」という回答が32.0%となり、自費など手当以外の方法で全額を賄った人も少なくなかった。
転勤が決まると、職場や地域で周囲の人に報告することが多い。そういったときに「言われたくない」と感じる言葉を自由回答形式で聞くと、転勤経験のある男性は「頑張って」が最も多かった。2位が「良かったね/いいね」、3位は「左遷だ」だった。一方、夫の転勤で引っ越したことがある女性の場合は、1位が「大変だね」。2位は「うらやましい」、3位は「ご栄転?」だった。
転勤をしたことがある人は、その経験をどう捉えているのか。男性に「転勤をしてよかったと感じること」を聞くと、「心機一転仕事を頑張れた」が33.2%で最多。次いで「仕事上の人脈が広がった」(27.4%)、「転勤先のおいしいものを食べられた」(21.4%)という回答だった。
調査は、1月21〜24日にインターネットで実施。転勤を経験した既婚男性500人と、夫の転勤に伴い一緒に引っ越しをした経験のある既婚女性500人から回答を得た。
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