新型コロナ感染拡大で行き場を失った食品を救え! 農水省や食品宅配事業者らの支援続々:「食品ロス」削減への現在地(2/2 ページ)
物産展や飲食に関連したイベントの中止が相次ぐ。学校給食の中止で食材が行き場を失っている。食品ロスを防ぐための試行錯誤が続く。
進む食品ロス削減の取り組み
今回、未利用食品が発生すると農水省がみているのは、食品製造業者、食品卸売業者、食品小売業者、外食業者、ホテルや旅館などだ。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ホテルや結婚式場の予約がキャンセルされたり、一般消費者が外食を控えたりといった事態が起きている。一方、未利用食品の販路を確保し、食品ロスを発生させない独自の動きも出始めている。
札幌商工会議所は「新型コロナ経済対策掲示板『緊急在庫処分SOS!』」を立ち上げた。新型コロナウイルスの影響で、過剰在庫を抱えた北海道内企業の売り上げ回復や、販路の確保を目的としたものだ。3月12日の時点では「にしんの一夜干し(インバウンド、国内観光客減少による受注取り消しのため)」「ナチュラルチーズ、冷凍ピザ、ドリンクヨーグルト(全国各地の北海道物産展が中止となったため)」「塩辛、松前漬け(外出自粛要請による店舗の来客減少)」「本ズワイガニの脚(本州への食材販売の減少)」などが掲示板で紹介されている。
食品宅配のオイシックス・ラ・大地は、四日市酪農(三重県四日市市)の牛乳やヨーグルトを3割引きで販売する取り組みを始めている。地元の小中学校が休校となり、給食用の牛乳を提供できずに困っていた同社を支援するためだ。
料理動画サービス「クラシル」を運営するdely(東京・品川)は、ECサイトの「クラシルストア」で飲食店支援を始めた。例えば、各地のイベントが中止になったため、仕入れた200キロの金柑が余ってしまった事業者がいる。そこで、金柑を使ったマーマレードなどを同サイトで販売することになった。
このように、新型コロナウイルスが原因で発生した食品の廃棄を少しでも減らすための模索が続いている。
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