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ラグビー前日本代表キャプテン・廣瀬俊朗が語る「リーダーの在り方」常勝チームの根底にあるもの(3/3 ページ)

2019年、ラグビーワールドカップ(RWC)によってラグビーは社会現象となるほど盛り上がりを見せた。ラグビー日本代表の元キャプテン、廣瀬俊朗さんは試合の解説以外にも、自身の会社を経営するなど起業家としても活躍している。廣瀬さんに「リーダー論」を中心にビジネスにも応用できるチーム作りの考え方を聞いた。

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持続可能な仕組み作りが必要

――なるほど。確かにまずは信頼関係を築くことが重要だといえそうですね。廣瀬さんの今後の活動については、どんなことを考えていますか?

 リーダー論的な教育活動や食べ物……特に食に関することをやっていきたいと考えています。掛け合わせが大事だと思っていて、スポーツとアスリートがキーワードになると思いますね。

――なるほど。確かにアスリートがどんなものを食べているのかというのは、多くの人が気になると思いますね。廣瀬さんは普段は何を食べていますか?

 選手時代に大豆はよく食べていましたし、玄米を食べるようにしていました。アスリート自身も何を食べると体に良いのかはもっと勉強するべきです。

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ラグビーチームのリコーブラックラムズに向けて、BBTは全10回の「MFP(Make Future Project)」という人材育成講義を実施し、その中で廣瀬さんは講義をした

――ラグビーの普及という点で、アカデミーの話も前回のインタビュー「ラグビー選手から起業家へ 前日本代表キャプテン・廣瀬俊朗が示す「セカンドキャリア」の作り方」でしていました。15年のRWC大会のあとは、ラグビー選手の受け皿が足りていないと話していましたが、今回はどうでしょうか?

 受け皿を広げる普及活動はしたいです。ラグビーが競技として成立する上ではコーチの存在が重要なのですが、まだ足りていませんし、今はボランティアが多いのも実情です。この辺りは日本ラグビーフットボール協会がさらに力を入れるべき仕事なのかもしれません。

 ラグビーが盛り上がることと、持続可能な仕組みを作っていくこととは別物だと考えています。日本代表は短期的に結果を出しただけであって、長期的にはまだどうなるのか……。ラグビーの「プロ化」の話も出ていますね。今のラグビーチームは、企業に所属する社会人チームなのですが、別の形としては、地元に根差したクラブチームができるといいですよね。そこに企業が参加するという形も考えられます。

――ラグビーはフィジカル面で厳しいスポーツだという競技の特性上、週1回の試合しかできません。プロ化してもマネタイズと言う意味で難しい部分もあるように思われます。

 確かにそうですね。ただ今後活動していく上で、私はMBA(経営学修士)で学んだことが生かせると考えています。ラグビーにおいてのマネタイズはこれからです。(同じく週1回の試合をこなす)アメリカン・フットボールなどが参考になるかもしれません。それは今後も学ぶべきところだと思います。

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