コラム
“いつでもどこでも”働けるテレワークの時代に、「行きたくなるオフィス」をわざわざ東急不動産が作った理由:瞑想も、仮眠も、脳波測定まで……(2/4 ページ)
テクノロジーの発展で、いつでもどこでも働ける時代になった。そんななか、東急不動産が「行きたくなるオフィス」を作った理由とは。オフィスでは瞑想ができたり、仮眠が取れたり、はたまた脳波測定をしたりできるという。
コミュニケーション拠点となるようなオフィスに
新オフィスで重視しているのは「コミュニケーション」と「生産性」だ。設備面では、移転が決まった当初にまず「中階段」を設置することを決めたという。さらに、座席をグループアドレス制としたり、昇降式の机や椅子を導入して「座っている人」と「歩いている人」の視線が合うようにしたり。
これらの狙いは、「偶発的なコミュニケーション」を喚起させるところにある。「新しいアイデアは、何か個人が生み出したものを多人数で切磋琢磨することで生まれていく」と小峰氏は話す。
10階には、休憩スペースとしてではなく、イベントにも使え、200人ほどが集まれる交流スペースを展開。19年のラグビーワールドカップの際には、多くの社員が集まり観戦を楽しんだという。また、ヨガ教室などを開催し、社員の健康増進にも寄与している。さらに、スペースにはWebカメラを設置し、会場にいなくても遠隔でイベントに参加できる。その他、社外の有識者を招いて講演会を開催するなど、用途は多岐にわたる。
社内のコミュニケーションだけでなく、社外も交えたコミュニケーションの活発化も狙う。顔認証システムを導入することで、グループ内企業の社員であれば気軽に出入りできるようにした。また、取引先が打ち合わせの前後などに使用できるコワーキングスペースも用意している。
関連記事
- 課長の平均年収は932万円、部長は? 外資との「格差」も明らかに
日本で活動する企業の報酬状況が発表。日系企業と外資系企業合わせて679社が参加した。調査結果では課長職や部長職の平均年収も明らかになった。日系企業と外資系企業の報酬格差も合わせて発表し、特に役職者以上で顕著な開きがあった。 - 乃村工藝社(お台場)の4階で、人の交流が2倍に増えた理由
商業施設などの空間をプロデュースしている「乃村工藝社」が、面白い試みをしている。本社の4階にリセットスペースを設置したところ、多くの従業員が利用しているのだ。それだけではなく、レイアウトをちょこっと変更するだけで、人の交流が増えることに。どんなことをしたのかというと……。 - 退職しない、できない日本 「井の中の蛙」化で昇給額も低水準
アジア5カ国、地域で行った雇用実態の調査が発表。日本の昇給額は低水準だった。部長クラスの年収では、中国に2倍の差をつけられるケースも。昇給額も給与も低い理由の1つは退職しない、できない点に? - 働き方改革、「働かせ方改革」になってない? いまだ根強い「長時間労働は仕方ない」「長く働く人を評価」を打破するために
デロイトトーマツグループが働き方改革に関する調査結果を発表した。調査結果によると、改革に取り組む企業は9割ほどに増えた。その一方で、効果を実感する企業は5割ほどにとどまっている。「働かせ方改革」にならないために知っておくべきこととは。 - 「デスクでランチ」が多い会社はブラック企業!? そこかしこに潜む、「ブラック企業認定」のリスク
新卒採用のシーズンが始まった。企業は求職者に対して自社を良く見せようとしがち。しかし、何気ない日常にも「ブラック企業」と判断されるリスクが潜む。今回は、「企業説明会」や「会社訪問」について、ブラック企業に詳しい新田龍氏が解説する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.