醜い顔はNG? 事実であれば、TikTokはとんでもないことをしている:世界を読み解くニュース・サロン(1/4 ページ)
動画プラットフォーム「TikTok(ティックトック)」をめぐって、さまざまなニュースが報じられている。特に気になったのは、米左派系メディアが報じた「目に見えないセンサーシップ(検閲)」。どのような記事かというと……。
米左派系メディアのインターセプトが3月、こんなスクープ記事を掲載した。
タイトルは「目に見えないセンサーシップ(検閲)」。副題には、「TikTok(ティックトック)が担当者に、新しいユーザーを獲得するために『醜い』見た目の人々や貧しい人たちの投稿は控えるように告げている」と、衝撃的なことが書かれている。
インターセプトが入手した内部資料を見ると、確かに「アブノーマルな体型、太った人、ビール腹、肥満、または痩せすぎ」は「魅力的ではない」ために「おすすめ」の動画にすべきではないという。さらに「顔のつくりが醜い人」も対象で、「顔のつくりがヘンだったり、歯並びが悪かったり、歯がなかったり、しわくちゃの老人、顔に大きな傷がある人」や、「障害者」もおすすめすべきではないと「新しいルール」には書かれている。
現代らしからぬ、あまりに酷い方針ではないか。TikTokは今、月に8億人が利用するかなり勢いに乗っている動画投稿サービスだけに、その衝撃は大きい。
TikTokは直近でもいろいろとニュースをにぎわしている。例えば、新型コロナで学校が休校になっている日本で「#休校チャレンジ」というハッシュタグで動画をシェアする企画が盛り上がったと報じられている。また人気歌手のコブクロがライブ企画を配信して話題にもなっている。さらに最近、サービスを運営するバイトダンス(字節跳動)の日本法人が2月に日本経済団体連合会(経団連)に加盟したことが明らかになった。
若者の間で人気が高まり、ビジネス的にも順風満帆に思えるTikTokが、冒頭のような文書を作り、少なくとも2019年末までそのルールを適応していたのは意外だと思うかもしれない。だが実は、それ以外にも、いろいろと物議を醸しているメディアなのはあまり知られていない。一体、何が問題視されているのか。
関連記事
- 僕らのヒーローだったジャッキー・チェンが、世界で嫌われまくっている理由
香港アクション映画の象徴的存在、ジャッキー・チェンのイメージダウンが止まらない。隠し子である「娘」の振る舞いや、自伝で語られた「ダメ人間」ぶりなどが欧米やアジアで話題になっている。私たちのヒーローだったジャッキーに何が起きているのか。 - “世界で最も心地よい”スニーカーは、日本でも爆売れするか
「世界で最も心地よいシューズ」と評されたスニーカーブランド「オールバーズ」が日本初上陸した。環境への配慮や履き心地を追求したシューズが、なぜここまで評価されているのか。その背景には、明確なビジネス戦略があった。 - スーツ姿のビジネスマンが「時代遅れ」になる日
米金融大手ゴールドマン・サックスが社内のドレスコードを緩めると発表した。米国企業では、職場の服装がカジュアル化しつつある。ビジネススーツが「過去の産物」となる日も遠くないかもしれない。 - 人ごとではない? 「セックスパット」駐在員のとんでもない行動
「セックスパット・ジャーナリスト」に関する米雑誌記事が物議に。特にアジアで、駐在している欧米のジャーナリストがひどいセクハラを行っているという内容だ。なぜ海外でセクハラしてしまうのか。日本のビジネスパーソンも人ごとではない。 - 「才能ある貧乏」と「無能な金持ち」はどちらが成功する? 浮かび上がった不都合な事実
遺伝子から子供の才能を調査し、育つ家庭の裕福度によって学歴がどう変わるかを明らかにした研究が話題になっている。「才能」と「環境」のどちらが将来を決めるのか。その結果から、現代社会の問題も浮き彫りになった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.