醜い顔はNG? 事実であれば、TikTokはとんでもないことをしている:世界を読み解くニュース・サロン(2/4 ページ)
動画プラットフォーム「TikTok(ティックトック)」をめぐって、さまざまなニュースが報じられている。特に気になったのは、米左派系メディアが報じた「目に見えないセンサーシップ(検閲)」。どのような記事かというと……。
破竹の勢いだが……
ITmedia ビジネスオンラインの本連載でも以前、TikTokが2019年2月に、米国の児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)に違反して、米連邦取引委員会(FTC)に告発されたことを書いた(関連記事)。バイトダンスが、保護者の同意なく13歳以下の子どもから個人情報を収集していたと指摘され、570万ドルを罰金として支払うことに合意したのである。
破竹の勢いで人気が高まっていたTikTokがこういう形で告発されたこのニュースは、当時も世界的に大きく報じられた。それが今回、冒頭のようによからぬ話で再びニュースをにぎわすことになったのである。
しかも冒頭のインターセプトの記事では、「醜い人」を排除するルールを決めたという話だけで終わらなかった。同記事によれば「インターセプトが入手した2つ目の内部書類には、同社の動画ライブ配信機能から、徹底してコンテンツを排除するようルールが明記されている。その排除ガイドラインに指定されているのは、『天安門』や『法輪功』といった中国政府が普段から恐れる言葉だけにとどまらない」という。
つまり、バイトダンスの担当者が、中国の国家安全保障や国家の名誉、国家の利害を危険にさらすと判断すれば、そのユーザーは永久追放になるという。さらに中国軍や警察の活動などについて投稿したら1〜3日間の利用禁止というペナルティーが課される。
ちなみに同社の広報担当者はインターセプトに、これらのルールの「ほとんど」は「もう使われていないか、初めから使われていないようだ」と曖昧な回答をしている。
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