医療現場の疲弊を救うか? 新型コロナ対策で仮設の「医療用テント」を供給
医療用テントや関連設備のレンタルなどを手掛けるTSP太陽は、新型コロナの影響により逼迫(ひっぱく)する医療現場に対し、陰圧式医療用テントのレンタルを開始する。
イベント制作や、医療関連設備のレンタルなどを手掛けるTSP太陽(東京都目黒区)は、新型コロナウイルスの影響により逼迫(ひっぱく)する医療現場に対し、陰圧式医療用テントを供給する。テントの供給にともなう地方自治体への各種申請対応やテントの設置まで同社が手掛ける。
飛沫(ひまつ)感染が確認されている新型コロナの感染拡大防止には、診察などの対応に導線や空間を区切り、頻繁な換気を行うことが重要だ。高性能の排気システムを設置することで、内部の空気を外部に放出する「医療用陰圧テント」はこれらの条件を満たすという。また、新型インフルエンザやMERS(中東呼吸器症候群)流行時にも、国内外で使用された実績がある。
さらに、軽量でコンパクトなため、医療従事者でも容易に設置ができる点が特長だ。感染者の増加により病床の確保が急務な医療現場において、入院患者を受け入れられる医療施設をニーズに応じて短時間で建てることが可能となる。
同社は医療現場のニーズに柔軟に対応できるよう、約20平米の小型テントから約1000平米の大型テントまで用意している。いずれも短時間で設置でき、小型で約60分、大型でも約3日間で設置が完了する。大型であれば、およそ50〜100床が設置可能。同社は各設備のレンタルでの提供にも対応するが、数には限りがあるため、早期の問い合わせを呼びかけている。
同社の経営企画室広報担当の山本聡氏は「20件近い問い合わせがすでに入ってきていて強いニーズを感じている。さまざまなイベントを企画制作してきた実績を生かして、医療現場の改善に貢献したい」とITmedia ビジネスオンラインの取材に答えた。
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