新型コロナ対策で「3密」避けて供養 「電話法要サービス」が登場:葬儀でもクラスター感染が発生
葬儀・法要で気掛かりなのが「3密」。新型コロナの感染が広がる中でリスクとなる一方、大切な人の法要は無視することができない。こうしたニーズに合わせて、「お坊さん便」を提供するよりそうが新たなサービスを開始した。
僧侶手配サービス「お坊さん便」を運営する「よりそう」(東京・品川)は4月14日、電話越しで法要を行うサービスを開始した。
サービス名は「お坊さん便の電話法要」。現在、新型コロナの感染拡大を防止するために、密閉・密集・密接という「3つの密」を避けることが推奨されている。葬儀の場では、この「3つの密」を満たしてしまうケースがある。また、いわゆる「クラスター感染」の報告もある中で、通常通りの法要を行っても良いのかどうかを心配する声が多く同社に寄せられているという。一方で、法要は「四十九日」「一周忌」など期間が定まっており、一度機会を逃してしまうと、次の法要まで期間が長くあいてしまうこともある。
そこで、供養をやめたことで生まれる後悔を減らすとともに、ユーザーと僧侶双方に安全な環境を保ち法要できる同サービスを提供することに。ユーザーは、「お坊さん便」のWebサイトかコールセンターから「希望日時」「希望宗派」などを申し込む。その後、希望日前日に事前連絡を行い、問題なければ電話上で法要を執り行う。利用料金は、初回が3万5000円で、以降は4万5000円。緊急事態宣言が終了するまでをめどに、全国で実施する。
同社の「お坊さん便」は2013年に開始したサービス。インターネットを通し、提携した1300人ほどの僧侶を全国に手配するもので、菩提寺がない場合でも手軽に法要を手配できることから人気を博している。同社の発表によると、14年度末から18年度末にかけて累積問い合わせ件数はおよそ13倍に伸びている。緊急事態に対応した新サービスで、さらなる成長ができるか。
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