3月のコロナ禍を乗り切ったKFCとモスバーガー 好調だった「シェアBOX」と「ライスバーガー」:長浜淳之介のトレンドアンテナ(3/5 ページ)
新型コロナの影響で外食チェーンの多くは3月に苦戦した。一方、KFCとモスバーガーは何とか乗り切った。なぜなのか。
ドライブスルーの売り上げが急増
3月以降は400店ほどあるドライブスルーの売り上げが急増しており、テークアウトの比率がさらに上がって8割くらいになっている。デリバリーも順調で、主に大都市に限定されるが、ウーバーイーツ、出前館、楽天デリバリーに加えて、自前でも購入者に届けられる体制を取っており、店内イートインの減少分を補って余りある成果が出た。
しかし、4月は緊急事態宣言が全国に拡大したことにより、4月17日〜5月6日の期間、営業時間を午後8時までに短縮している。また、4月7日に先んじて緊急事態が宣言された1都6府県にある店を中心に、約300店で店内飲食を休止。商業施設の中にある店など約130店は休業となっている。
4月以降の緊急事態の下では、絶好調のKFCといえども厳しい戦いであるが、ゴールデンウイークに向けて新しい商品を投入している。
4月22日、トルティーヤでくるんだツイスターシリーズに、「ピリ辛担々」が数量限定で加わった。具材には、カーネルクリスピーに特製マヨソース、担々風のピリ辛胡麻ソース、コチュジャンで味付けした大麦と発芽玄米のライスフィリング、千切りキャベツが入っている。ツイスターは、01年に発売して以来の人気メニューで、レギュラー商品に「ペッパーマヨ」と「てりやき」がある。
また、同日、新登場のチョコパイが入った「GWパック」(1500円)も発売された。これは、オリジナルチキン3ピース、ポテト(S)2個、カーネルクリスピー2ピース、チョコパイ2個のセット。
チョコパイは、ブラックココアのサクッとしたパイ生地で、なめらかな食感のチョコクリームを包んだ商品。店内で焼き上げて提供する。通常230円だが、当パックを買うと1個180円でいくつでも買える。
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