4月に入ってからジリジリと上昇を続けてきた仮想通貨ビットコインの価格が、4月30日に高騰した。午後3時には一時100万円を超え、24時間で約20%の上昇を見せた。5月1日午後3時時点では、94万円前後で推移している。
100万円を超えたのは、コロナショックが起きる前の2月26日以来、約2カ月ぶり。急騰の理由は定かではないが、これで注目されるのが5月に予定されているビットコインの半減期だ。
ビットコインのネットワークを支えるマイナーには、ブロック報酬が支払われる。この報酬は約4年ごとに半減するように設計されており、5月に3回目となる半減期が訪れる。現在1ブロックを生成するごとに12.5ビットコインが支払われているが、半減期が来ると6.25ビットコインに減少する。
マイナー報酬の変更は、ビットコインエコシステムにとって大きな変化であり、半減期によってビットコインの製造原価が高まることにもつながる(19年5月の記事参照)。過去も、半減期のタイミングでビットコイン価格が大きく変動しており、今回の半減期の影響も注目される。
関連記事
- ビットコイン価格が急騰90万円突破 米イラン対立激化の影響か
日本時間8日に入ってビットコイン価格が急騰している。一時91万円を突破し、13時現在は約90万円で取引されている。90万円突破は2019年11月以来3カ月ぶり。 - ビットコインはデジタル・ゴールドなのか? マネックス大槻氏に聞く
暗号資産(仮想通貨)の代表例であるビットコインは、しばしば「金」(ゴールド)と 比較される。金が埋蔵量に上限があるように、ビットコインはアルゴリズム的に採掘上限が定められている。さらに、価値を保証する発行体がないというのも、ビットコインと金の共通点だ。しかし、果たしてビットコインはデジタル版の「金」になり得るのか。マネックス証券のチーフアナリスト、大槻奈那氏に聞いた。 - ビットコインが100万円回復 1年1カ月ぶり
ビットコインがじりじり価格を上げている。6月16日に100万円を超えた。17日現在は90万円台後半で推移している。100万円を超えるのは、2018年5月上旬以来、約1年1カ月ぶり。 - ビットコインが1年前の価格を回復 97万円まで上昇した背景
4月から始まったビットコインの価格上昇が止まらない。一時、97万円まで上昇し、1年前の価格を回復した。この背景には、米中貿易摩擦などの政治的混乱、新たな資産クラスとしての見方、1年後に迫った半減期などがある。 - 「ビットコイン、19年中に強気相場に戻る」 著名アナリストが解説
2019年は仮想通貨相場にとって復調の年になるだろう。強気筋として知られる米投資調査会社Fundstrat Global Advisorsの共同創設者であるトーマス・リー氏が指摘。米CNBCに出演し、その理由を解説した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.