ニュース
日本の中高年はなぜいまだに韓国を“格下”に見てしまうのか:「日本スゴイ」では勝てない(4/4 ページ)
世代間でイメージが大きく違う国、韓国。特に中高年だと古い印象が強いケースも。国際ビジネスに必要な「ライバルの真の姿」を知るには。
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
“敵”を知らずに勝てる訳がない
一方でもともと韓国のマーケットは小さく、海外に売らないとビジネスにならない背景がありました。特に1997〜98年の通貨危機から「内需では駄目だ」という前提になり、ポップカルチャー政策が変わったのです。海外向けにエンタメ色を強くして分かりやすくしたらたまたま市場が獲れたので、ビジネスとして大々的に展開したわけですね。
要は、縮小再生産している日本と、海外向けに売っている韓国ということです。実際には(ビジネスで)「韓国モデル」のような物がある訳ではないと思いますけどね。
澤田: 当然ですが、韓国も全ての海外向けビジネスが成功している訳ではありません。うまくいっていない物もあるし、韓国が「全て良い・悪い」ということではないのです。
木村: (韓流好きの)日本の若い人たちにとっても、「成功している韓国」しか今見えていない。そんな話だと思いますね。
――好き嫌いはさておき、最新情報を踏まえて韓国に学べる部分は学ぶという冷静さが結局、求められているのですね。
澤田: 韓国を憎たらしければ憎たらしいのでいいのですが(笑)。孫子の兵法ではないですが、「敵も自分も知らずにどうやって勝つんですか?」と思いますね。
関連記事
- 日本の中高年はなぜ若者の韓流ブームを全く理解できないのか
中高年に分かりづらい今の若者の韓流ブーム。世代間の認識のズレはどこから生まれるのか。一線の朝鮮半島の研究者とジャーナリストが対談。 - 高齢者は朝のドラッグストアへ本当に「殺到」したか 購買データで解明
ドラッグストアに朝「殺到」しているのは本当に高齢者か。購買データから真相を解明した。「トイレットペーパー買い占め」騒動時の動静も明らかに。 - 東京都知事の外出自粛要請は本当に効いたか――ビッグデータから意外な結果判明
3月最後の土日に出された都知事の外出自粛要請。実際にどの程度効果はあったか。消費者行動のビッグデータで分析した。 - 新型コロナで外出自粛でも「買い物・旅行」、60代が最も活発――若者は自粛傾向だが……
新型コロナで週末など外出自粛要請が続く。この状況下でも他の年代より60代が最も「外出」に積極的という結果がアンケート調査から明らかに。 - 新型コロナでも日本企業が社員に「テレワークさせなかった」真の理由
正社員のテレワーク実施率が13%止まりと判明。新型コロナでも改まらない日本企業の制度不備。専門家がその真因を分析する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.