日産、新型SUV「キックス」投入 競争激化の市場に「e-POWER」で勝負:200万円台後半(1/2 ページ)
日産自動車は6月24日、新型SUV「キックス」を発表した。日本で競争が激化しているコンパクトSUV市場に、独自の電動パワートレイン「e-POWER」搭載モデルで挑む。遅れていた新型車投入を加速させる最初のモデルと位置付ける。
日産自動車は6月24日、新型SUV「キックス」を発表した。30日に発売する。日本で競争が激化しているコンパクトSUV市場に、独自の電動パワートレイン「e-POWER」搭載モデルで挑む。遅れていた新型車投入を加速させる最初のモデルと位置付けており、同社にとって今後を占う重要なクルマとなりそうだ。
「e-POWER」の最大出力は20%向上
6月24日に開いたオンライン発表会で、星野朝子副社長は「日本市場では10年ぶりのブランニューモデルを、人気セグメントのコンパクトSUV市場に投入する。新型キックスを皮切りに、続々と新型車を日本市場に届けていく」と意気込みを語った。
今回発売する新型キックスは、2016年に海外で発売したモデルの日本仕様となる。日本では、小型SUV「ジューク」に替わるモデルとして位置付けられる。
新型キックスの最大の特徴は、電動パワートレイン「e-POWER」搭載モデルのみを展開することだ。e-POWERは、エンジンのほか、モーターやバッテリーなどを搭載したシステム。ガソリンエンジンで発電して100%モーター駆動で走行する点が、エンジンとモーターで走行する他のハイブリッド車と異なる。
e-POWERは、16年に小型車「ノート」の新型モデルに初めて搭載。その後、ミニバン「セレナ」にも採用している。
今回、e-POWERを初めてSUVに搭載するにあたって、最大出力を約20%向上させた。それによって、高速での追い越しや合流、ワインディング走行など、幅広いシーンで力強さと滑らかさを感じられる走りを目指した。また、発電用エンジンの作動タイミングの制御を最適化することで、エンジンの作動頻度を減少。高い静粛性を確保している。
他の先進技術では、高速道路の同一車線における運転支援技術「プロパイロット」のほか、緊急時に手動ですぐに通報するための「SOSコール」なども搭載している。
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