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延々と自画自賛、退屈すぎる中身だからこそ見える中国の「メンツ」 〜数字で読み解く新型コロナ白書(後編):浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(3/3 ページ)
中国政府は、新型コロナウイルスへの取り組みをまとめた白書を6月7日に公表した。内容は、あくまでも中国政府による対応の正しさを強調するというもので、対応に当たった専門家やIT企業には一切触れていない点も特徴だ。白書は5段階の時系列で構成されるが、今回は3段階目以降を紹介する。
第5段階では経済再開が本格化
第5段階では、白書には書かれていないが、第5段階は各地でクラスターが発生しつつも、経済再開が本格化した。5月1日からの5連休にはレジャー・旅行が推奨され、中旬には上海ディズニーランドが再開した。
日本の感染症対策は「クラスター」からスタートしたが、武漢でパンデミックが起きた中国は、感染が収束してから「クラスター」「無症状感染者」がクローズアップされるという正反対の様相となっている。
中国も日本と同様にWith コロナ時代に入っているのだが、日本のように「共存」しようとは考えていない。「無症状感染者や海外からの入国者がいる以上、ゼロにできないのは仕方がない」という前提の下、1人感染者が見つかったら周辺の人々を徹底検査・隔離し、見つけられる限りは排除しようとしている。
筆者:浦上 早苗
早稲田大学政治経済学部卒。西日本新聞社を経て、中国・大連に国費博士留学および少数民族向けの大学で講師。2016年夏以降東京で、執筆、翻訳、教育などを行う。法政大学MBA兼任講師(コミュニケーション・マネジメント)。帰国して日本語教師と通訳案内士の資格も取得。
最新刊は、「新型コロナ VS 中国14億人」(小学館新書)。twitter:sanadi37。
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