最近、駅構内でロボットの姿を見る機会が増えてきた。東京メトロでは、6月12日の終電後(実際には13日)に有楽町線月島駅でロボットを活用した駅構内消毒の実証実験を実施した。
ZMPの開発する無人警備・消毒ロボット「PATORO」を活用している。なぜ、ロボットで消毒なのか?
新型コロナウイルスの感染予防対策として、東京メトロでは駅社員や清掃員が構内の消毒を行っている。より効果的で効率的な消毒を実施するために、ロボットの活用を検討している。
今回の実証実験で使用したロボットは、ZMPが開発した自律移動技術を応用し、人が歩くくらいの速度で自動運転をすることが可能だ。設定されたルート上で障害物を避けたり一時停止したりすることで、安全な走行が可能になっている。
駅構内にある化粧室内の手すりや、券売機付近のカウンターを消毒の対象物とした。なお、券売機や改札機、昇降機などは精密機器であるため、消毒液の噴霧による故障の影響を考えて、対象外としている。
「PATORO」は事前に駅構内の3Dマップを取得した上で、設定した消毒対象物まで移動し、走行しながら消毒液を噴霧することができる。しかし、消毒液の散布機の向きが固定され、対象物の高さに対応できない課題も出てきた。
対人接触が濃密なほど、新型コロナに罹患しやすい現実から、こういったロボットを活用するのは正しい。あとはどこまで実用化が可能かだ。働く人を感染させるわけにはいかない。
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