コラム
Uber Eatsを超える? フィンランド発フードデリバリー「Wolt」が躍進:業界最高のAIとおもてなし(4/5 ページ)
フードデリバリーサービス「Wolt」が、日本で本格的にスタートした。フードデリバリーといえば「Uber Eats」や「出前館」などを想像する人が多いかと思うが、「Wolt」はどのような特徴があるのか。担当者に話を聞いた。
日本展開は、コロナ禍の広島・札幌からスタート
日本進出にあたり、Woltは今年3月に広島からサービスを開始した。図らずもコロナ禍でのローンチとなったワケだが、広島を選択した意図とは。
「当社のルーツである人口100万人ほどの北欧都市と規模が近いこと、食文化・スポーツ文化が発展していること、そして全国の中でも競合が少ない場所であったことから、日本でのサービス運営をまず試す場所として広島が最適だと考えました。スポーツと食事って相性が良くて、テレビ観戦しながら出前を取るのって、わりとスタンダードなんですよね。
今回、広島風お好み焼きの元祖と言われる『みっちゃん総本店』が、フードデリバリーに初加盟してくださったのはうれしい出来事でした。Woltを開くと、その地域で一番おいしい料理が見つかるというラインアップを追求しています」(新宅さん)
その3カ月後には、グルメの街として名高い札幌でサービスを開始。北欧に似た雪国の気候であること、ひときわ濃い食文化があることから「チャレンジしたい場所だった」と新宅氏は語る。
「私たちは最高の顧客体験を提供していると自負しているものの、それでも高いクオリティーを求められる日本で顧客満足度を維持し続けるのは簡単ではありません。広島と札幌でベースを築きながら、21年に向けて全国へ急拡大していくつもりです」(新宅氏)
関連記事
- 入居待ち6500人! デンマーク発のコンテナ住宅が熱望される理由
デンマークの首都コペンハーゲンに、6500人もの学生が入居待ちをしている大人気の賃貸住宅が存在する。コンテナを使った集合住宅だ。なぜコンテナ住宅に住みたいと思っている学生が多いのかというと……。 - このままでは潰れる! 小規模ホテルが挑む「シェルター事業」とは
新型コロナの感染拡大を受けて、ホテル業界が苦戦している。そんな中で、斬新な取り組みをしている会社がある。株式会社CHILLNNだ。同社が始めた、自宅にいることが安全でない人々に向けた「ホテルシェルター」とは……? - ジャケットに短パンとスニーカー ニューバランスが新コレクション
スニーカーブランドのニューバランスは、自社のアパレルブランドから日本の伝統と現代を融合させたコレクション「Modern Classic Collection」を発売した。日本の伝統的なエッセンスを取り入れた。 - なぜデンマークは、消費税が25%でも軽減税率を導入しないのか
軽減税率は、一見すると正しそうな制度に見えるが、この制度が原因で、小売業界と飲食業界は混乱の極みにある。軽減税率は徴税コストが高く、線引きに手間がかかり、脱法行為を生み出しかねず、高所得者に有利。だから軽減税率よりも別の手段で還元した方が好ましい。デンマークはこのように軽減税率そのものを完全に否定している。 - 原油急落……「1リットル15円」でもガソリンスタンドが大幅値下げしないワケ
原油相場が暴落している。わずか3カ月の間に3分の1となった原油価格。しかし街のガソリン価格はそれほど値下がりしていない印象だ。資源エネルギー庁によれば、4月8日時点のレギュラーガソリンの小売価格相場は124.9円だった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.