「サクラ」レビューに騙されないために:悪質業者の思う壺(3/4 ページ)
通販サイトには、悪徳業者が跋扈している。彼らは「サクラ」レビューを大量生産するなど、悪知恵の宝庫だ。とはいえ粗悪品を避けるための方法も全くないわけではない。ここではそのヒントを提示したい。
分かりやすい例を挙げたが、要は本来なら正規分布すべきところが不自然な分布になっている場合は、一旦怪しんだほうがよい。
しかし実は逆の場合もあるので、ややこしい。つまり高品質ゆえに本来高い評価をされている出品に対し、競争する事業者が営業妨害の意図で、極端に低い「やらせ」レビューをさせるケースもあるのだ。するとやはり不自然な分布になってしまう。とはいえこの場合は、極端に低い評価を除外すれば正規分布になるので、冷静に見極めて欲しい。
こうしたレビュー点の分布傾向をAIで分析して「サクラ」かどうかを判断するツールがあるので、使ってみるのも手だと思う(ちなみに小生はこのサイトの関係者ではないので細かい仕組みやアルゴリズムは知らないが、評判はよいようだ)。
サクラチェッカー https://sakura-checker.jp/
ただし、念頭に置いてほしいことがある。中国発の事業者(出品者は日本人の代理店かもしれない)の場合、「サクラ」レビューは「程度」問題に過ぎないということだ。まともな製品の出品であっても、レビュー平均点を上げないと売れないのが現実なので、(競合からの「営業妨害」を考えると)多少は「サクラ」レビューに手を染めざるを得ないという事情もあるといわれている。
もう一つ、別の角度からの出品者の信頼性チェック方法がある。それは、その出品者が複数の大手通販サイト(具体的には楽天とYahooショッピング)に出品しているか、しかも多くの品を長期間にわたって(これはレビューの時期で分かる)出品しているか、という点を調べることだ。
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