地方都市間の移動を拡大 ピーチ「札幌、仙台―沖縄線」を開設:長距離路線に挑む
ピーチ・アビエーションは、札幌(新千歳)、仙台ー沖縄(那覇)線の2路線を10月25日開設にすると発表。新型コロナウイルス感染拡大の影響で減便が続く中、感染対策を講じた上で地方都市間の移動手段を増やし、新たな需要を狙う。
格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションは8月31日、札幌(新千歳)ー沖縄(那覇)線、仙台ー沖縄(那覇)線の2路線を10月25日に開設すると発表した。それぞれ1日1往復で、運賃は空席状況によっても変動するが、札幌ー沖縄線で7990〜5万1990円、仙台ー沖縄線で6490〜4万4990円(いずれも片道/税込)を予定している。地方都市間の移動手段を増やし、新たな需要を狙う。
新千歳ー那覇線は、同社の国内線としては最長距離路線で、約2400キロを3〜4時間で運航するという。今回の就航で、国内線は新千歳と那覇が5路線、仙台は3路線に拡大。国際線は新千歳、仙台がそれぞれ1路線、那覇が4路線あるが、いずれも新型コロナウイルスの影響で運休している。
今回の2路線について広報担当者は、いずれも観光地であることや、都市の人口などを考慮した上で「一定の需要がある」と判断したという。各自治体と連携しながら、LCCの強みであるリーズナブルな価格帯で日本の「北」と「南」を結び、新たな需要を狙う。新型コロナウイルスの感染状況などを注視しながらも、「感染対策と運航を両立し、路線の定着を図りたい」としている。
航空各社は、新型コロナウイルス感染拡大による需要の落ち込みから減便を続けていて、ピーチも同様に9月の国内線の減便を発表している。そのような逆境の中ではあるが、路線を拡大し、地方都市間の移動という需要を掘り起こしたい考えだ。
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