かっぱ寿司が「出張回転寿司サービス」を開始 自宅に回転レーンを持ち込む:担当者との打ち合わせが必要
かっぱ寿司が「出張回転寿司サービス」を期間限定で開始。寿司職人と助手がお客の家に回転レーンやネタなどを持ち込む。コロナ禍で外出の機会が減ったお客の利用を見込む。
大手回転寿司チェーンの「かっぱ寿司」を展開するカッパ・クリエイトは9月2日、「出張回転寿司サービス」を期間限定で開始した。出張可能エリアは東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県。広報担当者によると終了時期は未定だという。
かっぱ寿司の寿司職人と助手が、お客の家に回転レーン、ネタ一式、シャリボックス、クールボックス、皿を持ち込む。回転レーンを設置するため、3メートル程度の机が必要になる。また、お客は職人が調理するキッチンを提供するとともに、電源を用意する必要がある。同社によると、十分な作業スペースと回転レーンの設置場所が確保できない場合は、サービスを提供できない可能性があるという。
基本の料金プランは、「スタンダードプラン」(税別8万円、以下同)と「スペシャルプラン」(9万円)の2種類。いずれも10人分の寿司を提供するが、後者のほうがネタの種類や1人前の量が多い。また、お客の要望に応じてプランを作成する「カスタマイズプラン」(料金は別途相談)も用意した。具体的にはまぐろの解体ショーなどを想定しているという。
別途費用として、車両代や横浜から現地までのガソリン代などの実費を請求する。また、土曜・日曜・祝日に開催する場合は追加料金がかかるといった細かい規定があるため、申し込みをした後にカッパ・クリエイトの担当者と打ち合わせをする必要がある。
カッパ・クリエイトは同サービスを新しいテークアウトの一環と位置付ける。コロナ禍の影響で外食をする機会が減ったお客に「自宅でおいしいお寿司を食べてもらいたい」としている。
大手回転寿司チェーンは、コロナ禍の影響で自宅で食事をするお客が増えたことを踏まえ、さまざまな持ち帰りサービスを打ち出している。寿司職人を派遣するという同社の挑戦はどれほど支持されるだろうか。
関連記事
- スシローとくら寿司 「価格帯」と「シャリ」から見えた戦略の“決定的”な違いとは
大手回転寿司チェーンのスシローとくら寿司。標準的な寿司の重さはほぼ一緒。しかし、価格とシャリの違いから戦略の違いが見えてきた。 - 僕らのヒーローだったジャッキー・チェンが、世界で嫌われまくっている理由
香港アクション映画の象徴的存在、ジャッキー・チェンのイメージダウンが止まらない。隠し子である「娘」の振る舞いや、自伝で語られた「ダメ人間」ぶりなどが欧米やアジアで話題になっている。私たちのヒーローだったジャッキーに何が起きているのか。 - 「生ビール190円」の原価率は85%? お客が3杯飲んでもしっかり利益が出る仕組みとは
「生ビール1杯190円」という看板を見かける。安さでお客を引き寄せる戦略だが、実は隠されたメリットもある。どんな狙いがあるのか。 - 回転すしの厨房はどうなっている? くら寿司で働く若きリーダーに見せてもらった
大手回転すしチェーンは安くてうまいすしを迅速に提供することで成長を続けてきたが、そのビジネスを支える厨房はどのようになっているのだろうか。くら寿司の新店オープンを次々と手掛ける若きリーダーに話を聞いた。 - 「回転しない寿司」路線から6年 元気寿司が思い知った“意外な効果”
大手すしチェーンの元気寿司が「脱・回転」路線を打ち出している。回転レーンをやめて、注文された商品のみを特急レーンで提供。国内の152店のうち122店を「脱・回転」させた結果、思わぬ効果が生まれた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.