「タピオカバブル」がコロナで大崩壊 “聖地”原宿の閉店ラッシュと各社の生き残り策:長浜淳之介のトレンドアンテナ(2/5 ページ)
タピオカバブルが新型コロナウイルスの影響で崩壊した。タピオカ専門店が集中する東京・原宿では閉店が相次ぐ。各社の生き残り策とは?
“聖地”原宿の目を覆いたくなる状況
筆者は9月13日(日曜日)の夕刻に原宿を訪れた。新型コロナ流行の第2波が下火になって、東京都も「Go To トラベル」への追加が検討されていると報道されたためか、竹下通りや表参道、明治通りの人通りはかなり戻ってきていた。8月の閑散とした状況とは異なっている。
ただし、裏通りに入ると人影はまばらで寂しく、本格的な来街者の回復にはかなりの時間を要するように思われた。
原宿界隈のタピオカ店における人気の凋落(ちょうらく)は、目を覆うばかりだ。今年の1〜2月にはどの店の前も黒山の人だかりだったと記憶する。現在、全く顧客が来ないという店はさすがに少ない。だが、ほぼ並ばずに買える店ばかりになった。
判明しているだけで、原宿エリアでコロナ禍により10店が閉店している。これだけ淘汰されても明らかなオーバーストアの状態で、タピオカバブルの崩壊を目の当たりにした。
閉店したのは、最大手であるゴンチャ原宿表参道店、ココトカ原宿店、パールレディ原宿店、アルフレッド ティールーム原宿店、カムバイティー表参道店、コイティー表参道店、御黒堂原宿店、カフェナンバー原宿店、チャノン表参道店の9店。アイスモンスター表参道店も入れると10店だ。
ざっと、3〜4割くらいのタピオカ専門店が無くなり、その分を合わせると原宿のタピオカの顧客は全盛期の1〜2割程度にまで減ったと思われる。
ゴンチャとココトカは原宿にもう1店ずつあって、そちらは健在。大行列まではできないが、根強い人気があり、店舗を集約した効果が出ている。
残った店舗で集客が良いところには共通項があって、3つのタイプに分けられる。
1つ目は、食事が充実しており、お茶やタピオカと共に楽しめる店だ。原宿エリアでは春水堂、台湾甜商店、モゲティーなどが該当する。
2つ目は、中でゆっくりできるカフェとして成立している店だ。ジアレイや、残ったほうのゴンチャ原宿表参道2nd店などである。
3つ目は、立地がとても良い店だ。ラフォーレ原宿の中にあるノナラパール、原宿駅竹下口のすぐ横にあるココトカJR原宿駅竹下口店などである。
それ以外は、一部の例外があるものの、表通りに面していても厳しいのが現実だ。
一時期、ポストタピオカと騒がれたチーズティーの店にも同じことが当てはまる。彩茶房は食事が充実しているし、マチマチはラフォーレ原宿のテナントである。
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