30代前半までに身につけておきたい「会計から企業を理解する力」:リーダーとして(2/2 ページ)
リーダーとしての仕事を遂行していくために必要不可欠な「会計から企業を理解する力」についてご紹介します。
本業によって得られる「営業利益」
また、売り上げは把握していた場合でも、利益についてはよく知らないという声もよく聞きます。利益には、経常利益や純利益などさまざまな利益が存在しますが、特に本業によって得られる利益である「営業利益」は重要な指標です。
「本業によって」というのは、例えば、自動車会社であれば自動車販売から得られる利益、電機メーカーであれば製品販売から得られる利益ということです。日々の会議などで数字を見聞きする機会はあるはずですが、なかなか記憶に定着していない、というのが現状ではないでしょうか。
その理由は、自分には関係ない、と心のどこかで思っているからです。他にもいろいろと大切な数字はありますが、まずは、会社のキーになる「売り上げ」と「経常利益」を頭の中に入れておきましょう。
そして、自分の部署やチームが持っている数字についても、しっかりと把握しておきましょう。
会計の数字は比較が大事
会計の数字を理解する際に一番重要なことは、数字を頭の中に入れるだけではなく、比較できる状態にしておくことです。
例えば、100億円という数字だけを覚えていても、使いようがありません。昨年の売り上げは80億円、今年の売り上げは100億円であった場合、両者を比較して売り上げが上がったことがわかります。
また、自社の売り上げは100億円、ライバル企業の売り上げは180億円だとすると、現状の100億円に満足せずに、さらに頑張らなければいけないと考えることができます。よって、最低限の数字を押さえて、前年や競合との比較を行い、自分なりに意味を考える習慣をつけておきましょう。
まとめ
会計の世界は無限の広がりがありますが、最低限の知識さえ持っていれば、たいていのことは読み取ることができます。「苦手」というレッテルを貼らず、数字の比較の概念を持ったうえで、最低限の数字を頭の中に入れておきましょう。(グロービス 経営大学院)
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