ロゼワインが「子どもっぽい」とされる理不尽 日本でのビジネスチャンスは?:食の流行をたどる(2/5 ページ)
日本において、ロゼワインは子どもっぽい飲み物とされる。フランスでは白ワインより消費量が多いのにこの扱いは理不尽である。ビジネスチャンスはないのか。
そもそも、ロゼワインとは?
そもそもロゼワインとは、どのような飲み物なのか。
基本的に、赤ワインは黒ブドウ、白ワインは白ブドウからつくる。赤ワインは皮や種と一緒に果汁を絞るが、白ワインは皮や種を取り除いた果汁だけでつくる。
ロゼワインにはいくつかのつくり方がある。黒ブドウの皮や種を一緒に発酵させて程よいタイミングで取り除く方法もあれば、皮や種を取り除いた果汁でつくる方法もある。白と赤を混ぜてつくる方法もあるようだ。
生産地は、美しいリゾート地として有名なフランスのプロバンスやイタリアの南部など。気候のよい場所でつくられることが多く、昨今ではアルゼンチンやインドなどのロゼワインも出回っている。ワールドワイドな飲み物なのだ。また、どんな料理にも合わせやすく、価格もボトルで1000〜3000円と比較的リーズナブルなものが多いため、ワイン初心者から上級者まで楽しむことができる。
ロゼワインの消費量は伸びている
あるワイン専門誌の調査によると、ロゼワインの消費量は世界中で2002年から19年にかけ、約40%と大幅に伸びているという。
また、ワインの生産量・消費量ともに世界一であるフランスでは、1994年以降、ロゼワインが白ワインの消費量を上回っているのだとか。フランスにおいては、ブームではなく昔から定着している飲み物といえる。フランス同様にワイン大国のイタリアでは、ロザートと呼ばれており、フランス同様に愛飲されている印象だ。その他、欧米諸国を中心に海外では専門店だけでなく、一般的な酒販店でもズラリとロゼワインが並ぶ。その光景を見ると、ロゼワインが日常的に愛飲されていることが分かる。
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