くら寿司が完成させた「非接触型サービス」 触れずに操作できるセルフレジや案内システムを導入:「近づけない、集めない」 時代を生き抜く、企業の知恵(1/3 ページ)
くら寿司は「非接触型サービス」を先行導入した店舗を公開した。直接触れずに操作できるセルフレジなどがある。今後、同様の店舗を増やしていく考えだ。
「近づけない、集めない」 時代を生き抜く、企業の知恵:
「人が集まる」「人に直接会う」ことで稼いできた企業が、新型コロナを契機に自社戦略の見直しを迫られている。どのようにして「脱・3密」や「非接触」を実現し、ビジネスチャンスを生み出そうとしているのか。
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くら寿司は10月13日、タッチレスのセルフレジを新たに設置した店舗を公開した。この店舗には、店員を介さず席まで案内するセルフ案内システムなども導入している。お客に安心して来店してもらうため、同様の非接触型サービスを他店にも広げていく考えだ。
最新のセルフレジを先行導入したのは「池袋サンシャイン60通り店」(東京都豊島区)。10月16日には、なんば日本橋店(大阪市)にも導入する。
実際のサービスの流れはどうなっているのか。記者が実際に体験した。
まず、お客は入り口にあるタッチレス式のセルフ案内機で入店手続きをする。この機械にはセンサーが付いており、指の動きを認識するため、画面に直接触れる必要はない。指を近づけると自動で来店人数などを入力できる。
店内の席が空いていたり、事前に専用アプリで予約をしたりしていれば、すぐにテーブル番号を記載した案内表が発券される。天井に設置しているディスプレイがテーブル番号を示してくれるため、店員と対面することなくテーブル席まで移動できる。
事前予約をしないで来店し、満席だった場合はどうなるのか。お客はセルフ案内機を操作した後、待合スペースで自分が呼ばれるのを待つ。しばらくすると、店内放送で別の案内機を操作するよう促される。そこで手続きをしてから席に移動する。
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