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「存在意義がなくなる」と不安、社内のデジタル化を阻むヒトたち 不安を解くには?連載・デジタル時代の人材マネジメント(3/4 ページ)

伝統的な日本企業がデジタル化を進めるには、2つの大きな課題に向き合わなければならない。どんな課題かというと……?

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 もちろんデジタル化に向けた情熱を有り余るほどの言葉で語り、変革をリードするトップも存在する。が、残念ながらデジタルによって瞬時にゲームチェンジとなる時代において、求められる決断のスピードや変革の幅の大きさに資するリーダーシップを発揮するための経験値が現在の日本企業の経営層には圧倒的に不足している。

 具体的な手だてを打とうにも、自分自身にデジタルで新たなビジネスモデルを生み出す、業務プロセスをデジタルで変える、そしてそのための組織やヒトの抵抗を乗り切ったという経験値が乏しい。またその手法を広く他社、他業界、あるいは海外企業から学ぼうという姿勢にも欠けている。

 NRIが2019年6月に実施した「VUCA時代の経営管理に関するアンケート調査」でも、デジタル化において足かせとなっているのは、リーダーシップの欠如、執行役員を含む経営層の経験値の低さであるとの回答が、全体の6割を超える結果となっている(図表2)。

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 また社内にはデジタル化をリードする役割の人材ばかりが存在するわけではない。むしろ多くの人材は、デジタルとは少し距離を置く関係で、会社が進めるデジタルトランスフォーメーションに対して不安を感じながら、その動向を見つめている。

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