コロナだから集まれない みずほFGを悩ませた内定者500人の“ケア”問題、解決の秘策とは:「近づけない、集めない」 時代を生き抜く、企業の知恵(3/3 ページ)
コロナ禍の影響で内定者を集めた研修やイベントが難しくなっている。みずほFGは500人近い内定者をケアするためにあるオンライン体験型プログラムを導入した。参加者からも好評だという。
内定者フォロー向けの用途が多い
バヅクリを利用する目的の6割は内定者フォローだ。しかも、東京に本社を構える大企業の利用が多いのだとか。その理由について、佐藤社長は「この結果は想定外だった。大企業ほど、同期の絆を大切にしているからではないか」と分析する。
例えば、全国各地に支店や支社があるような企業の場合、新入社員が配属された職場には自分より年上の社員しかいないというケースが多い。また、一度も訪れたことがない地域で働き始めると、知り合いが周囲にいないため、孤立してしまうケースもある。内定者同士で仲良くなっておけば、お互いに悩みを相談することもできる。結果として、離職防止にもつながるというわけだ。実際、内定辞退を防ぐとともに、同期の絆を深めてもらうために、ホテルやテーマパークで“豪遊”させる企業も存在する。
価格の安さも一因
バヅクリが短期間で大手企業を中心に採用された背景には、価格の安さもある。
一般的に、内定者向けの懇親会や研修などを行おうとすると、会場費、研修場所までの交通費、食事代、ホテル代などが発生する。
一方、バヅクリはオンラインで提供するプログラムなので、コストを低く抑えられる。また、プランにもよるが1つのイベントにつき7万9600円(税別)から利用できるため、人事部門の担当者も気軽に発注できる。
コロナ禍により、内定者だけでなく、社員同士のコミュニケーションをオンラインで深めていきたいと考えている企業は増えている。そんなニーズには、既存の研修プログラムだけでは対応できない場合もある。バヅクリのようなサービスは今後もどんどん誕生していくかもしれない。
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