インタビュー
東京メトロがヨガスクールを経営する理由:コロナ禍で奮闘する新規事業(3/3 ページ)
東京メトロが地下鉄・妙典駅近くの高架下でヨガスクールを経営している――。入社3年目の女性社員の発案によってだ。取締役などに狙いを聞いた。
課題は新規顧客の獲得
花木さんに今後の課題を問うと「やはり新規顧客を増やすことです。コロナ禍で顧客も減少傾向にあるので、対策なども十分に行って盛り上げていきたい」と答えた。冒頭紹介したパークヨガは無料で提供していて、既存顧客の満足度向上を主眼に置いている。一方で、新規に参加する人もいるため、回り回って新規顧客の獲得にもつながりそうな取り組みだと感じた。
コロナ禍では屋内の人数制限がどうしても必要になってくる。同施設も日本フィットネス産業協会の指針で、スタジオの定員30人のところを20人で運営している。
東京商工リサーチの「フィットネスクラブ」の企業倒産に関するデータを見ると、2020年1月に2000万円だった倒産企業の負債総額が3月には14億円にまで膨らんでいる。またスイミング、ヨガ、テニススクールなど、スポーツを教授することを目的とした事業所を指す「スポーツ・健康授業」では4月に1800万円だった負債総額が7月には3億1800万円まで増えた。
メトロ利用者にすてきなことを仕掛けたい――。花木さんが入社時に抱いていた夢は花開き、コロナ禍で新規事業に奮闘している。ここからその花を咲かせ続けるためにどんな取り組みをしていくのか。
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