コロナ禍の医療DX! 開発に5年「AI問診ユビー」が期待されるワケ:時間短縮(2/5 ページ)
医療界にも、さまざまなツールが導入されている。その中でも、筆者は「AI問診ユビー」に着目。各方面から注目されているこのサービスは、どんな機能を搭載しているのか。共同代表に話を聞いたところ……。
AI問診の導入で初診問診時間が3分の1に短縮
日本海総合病院、岡山旭東病院など、200を超える全国の医療機関に導入されている「AI問診ユビー」。これは、医療機関を受診した患者が医師の診察を受ける前に、タブレットで20前後の質問に回答するスタイルの問診だ。すでに各病院で利用されている多くの電子カルテなどに連携することも可能だという。
提示される質問は、約5万件の医学論文から抽出されたデータに基づき、約3500の質問データからAIが最適項目を選び出したもの。一般的なデジタル問診とは異なり、質問が個別最適化されているため、その後の診察時間が短縮され業務を効率化できる。
「AI問診ユビー」を導入している目々澤醫院 頭痛外来では、約10分の初診問診時間が約3分と3分の1に短縮。また、京都府の武田総合病院の医師は、「導入したことで日々の業務時間が約1時間、1人当たりの患者の待ち時間が約20分短縮された」と話す。
AIの貢献により、病気の早期発見や見落としの抑制につながるケースも。「AI問診ユビー」は、患者の回答に基づき画面の右側に関連性のありそうな病名辞書が表示されるため、専門外の患者が来院した際に、適切な受診先へ促すことができるそうだ。
もう1つ、同社が提供するのが「AI受診相談ユビー」。これは一般生活者向けのサービスで、Web上で無料で提供されている。
「AI問診ユビー」同様に、AIにより個別最適化されたいくつかの質問に答えると、今の状態と症状から疑われる病名が表示される。患者が、いつ、どんな医療機関を受診すべきかを判断するためのサポートツールだ。
筆者が自身の症状に照らし合わせて相談してみたところ、質問項目が多岐にわたっており、AIの精度がかなり高いことがうかがえた。使いやすさに配慮されたデザインで利用時に戸惑うこともなかった。この「AI受診相談ユビー」は、月間30万人以上の利用実績がある(20年11月時点)。
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