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イオンの「ブラックフライデーセール」 “密”を避けるために何をしているのか:「近づけない、集めない」 時代を生き抜く、企業の知恵(2/3 ページ)
イオンがブラックフライデーセールを11月20日〜29日に開催。開催期間を例年の倍にするなど、意識的に密にならない工夫をしている。
厳戒態勢の紳士服売り場
セールの期間中、混雑が予想される売り場では入場制限や順路の明示などを実施する。
例えば、スーツの半額セールを行うコーナーは、毎年のように売り場が混雑するという。また、試着室の前には長い行列もできる。そこで、イオンスタイル品川シーサイドでは、入場整理券を配布していた。また、お客の動線をコントロールすることで、お客同士の接触を防ぐようする。さらに、「出口専用」「入口専用」と記載されているポップを売り場に配置していた。レジなどに並ぶ際、距離をとれるように立つ位置を示すシールも床に貼ってあり、“厳戒態勢”という雰囲気であった。
接客時の密を避ける取り組みもしている。店舗内では、従業員が商品を紹介するプラカードを掲げて接客をしている。その一方で、店舗内の各所にモニターを設置している。商品を紹介する動画を流すためだ。寝具コーナーでは、羽毛布団の魅力や安さを紹介する動画が繰り返し流れていた。
生鮮食品を扱うコーナーでも、密を避ける工夫をしている。例年、野菜や果物の詰め放題セールを実施しているが、今年は中止。その代わり、複数の商品を詰め合わせたセットを販売する。
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