ファーストリテイリング 営業利益23%増 巣ごもり需要で部屋着やヒートテック毛布などが好調:通期見通しは変えず(1/3 ページ)
ファーストリテイリングは1月14日、2020年9月〜11月期の連結決算(国際会計基準)を発表した。それによると、売上高にあたる売上収益は6197億円(前年同期比0.6%減)、営業利益は1130億円(23.3%増)と大幅な増益となった。巣ごもり需要などで国内や中華圏でのユニクロ事業やジーユー事業が好調だったことが影響した。
ファーストリテイリングは1月14日、2020年9月〜11月期の連結決算(国際会計基準)を発表した。それによると、売上高にあたる売上収益は6197億円(前年同期比0.6%減)、営業利益は1130億円(23.3%増)と大幅な増益となった。巣ごもり需要で部屋着などの売れ行きが良く、国内や中華圏のユニクロ事業や、ジーユー事業が好調だったことが影響した。
国内ユニクロ事業 巣ごもり需要背景に増収、大幅増益
セグメント別では、国内ユニクロ事業の売上収益は2538億円(8.9%増)。営業利益は600億円(55.8%増)と、大幅な増益となった。
外出自粛により家で過ごす時間が増え、ルームウェアやヒートテック毛布など、在宅需要にマッチした商品の売れ行きが好調に推移。また、ウルトラストレッチアクティブパンツなどのスポーツユーティリティーウェア、羽織物、スマートアンクルパンツなどの秋冬コア商品の販売も好調だった。
また、20年11月に発売した、デザイナーのジル・サンダー氏とのコラボ商品「+J」(プラスジェイ)や、ピーナッツとのコラボレーション商品、エアリズムマスクの販売も増収に寄与した。
+Jの発売当日は、各地の店舗で行列ができ、一部の店舗では混雑状態が続くなどしてSNS上で話題に。オンラインストアにもアクセスが集中し、つながらない状態が続き人気商品は瞬く間に完売となった。
既存店売上高は前年同期比7.3%増で、客単価は6.8%増。背景として同社は、10月に実施したEコマース20周年キャンペーンや、単価が比較的高い+Jの販売が好調だったことを挙げる。Eコマースの売上高は367億円(48.3%増)と大幅な増収となり、売上構成比は14.5%を占める。
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