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首都圏マンション価格、バブル期以来の6000万円台 供給は1割減:2020年、コロナ禍の市場は
不動産経済研究所によると、2020年の首都圏の新築マンション1戸当たりの平均価格は前年比1.7%増の6084万円だった。6000万円台となるのは1990年以来。一方、供給数はコロナ禍の影響で28年ぶりの3万戸割れとなった。
不動産経済研究所が1月25日に発表した首都圏マンション市場動向によると、2020年の新築マンション1戸当たりの平均価格は前年比1.7%増の6084万円だった。6000万円台となるのは1990年以来。一方、供給数は12.8%減の2万7228戸。コロナ禍の影響で28年ぶりの3万戸割れとなった。
平均分譲価格は2年連続の上昇。90年の6123万円並みの水準となった。地区別にみると、東京都区部7712万円、都下5466万円、神奈川県5436万円、埼玉県4565万円、千葉県4377万円。都区部、神奈川県、埼玉県で前年より上昇した。
1平方メートル当たりの単価は平均92万6000円となり、8年連続で上昇した。
一方、供給戸数は92年以来の3万戸割れだった。新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言によって、20年4〜5月に大幅に発売戸数が減少。7月以降はばん回したものの、年間では前年を1割以上下回った。
地区別では、東京都区部が20.6%減、都下27.8%増、神奈川県22.2%減、埼玉県26.5%減、千葉県28.8%増。都区部、神奈川県、埼玉県で2割以上減った一方、東京都下、千葉県は2割以上増加した。
21年の供給戸数は20年と比べて17.5%増の3万2000戸程度になる予測だという。
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